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何時間もしたあと、ようやく赤のランプが消えた。
ハッとすると手術室のドアが開き、先程まで手術を行っていた先生が姿を見せた。
『せんせっ、、!!』
涼に支えられながら立ち上がると、深々と頭を下げられてしまい、全てを察してしまった。
聞きたくない、嘘、嘘って言ってよ。
「全力は、尽くしました。」
なんで、置いていっちゃうのよ。
私たち、今日から始まったのに。
ありえない、瑞稀、やだよ。
その場に崩れ落ち、まるで子供のように声を上げて泣いて、叫んで、病院にいるのにも関わらず大声を上げて、隣にいる涼が見たこともないような表情で涙を流していたことにも気づかずに、馬鹿みたいに泣いた。
泣いて、叫んで、心がシャットダウンした。
そうして気がつけば病院のベッドの上にいた。
目を覚ますと手のひらに温もりを感じ、涼が握っており、彼の頬には涙の跡があった。
目じりはまだ少し濡れており、それを指でなぞってすくい上げた。
........ごめん、涼も悲しいよね。
だって、涼は瑞稀にとって唯一の親友だったもの。
きっとそれは涼も同じで。
唯一の同性の親友だったんだよね。
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雅(プロフ) - 完結お疲れさまでした。主人公さんが少しずつ前に進もうとしてくれて救われました。彼らも戻ってきてくれましたね。悠 稀。さんも新生活無理をなさらず楽しんでくださいね。新しいお話も楽しみにしています! (2020年3月1日 23時) (レス) id: 842dc44a5f (このIDを非表示/違反報告)
悠 稀 。(プロフ) - ほのかさん» ありがとうございます!がんばります! (2019年7月18日 0時) (レス) id: 44e2d305a4 (このIDを非表示/違反報告)
はな(プロフ) - お返事ありがとうございます♪ 更新 嬉しいです! ありがとうございます。応援してます。これからも頑張ってください!! (2019年7月17日 22時) (レス) id: 11804724af (このIDを非表示/違反報告)
ほのか - この作品好きです!これからも頑張ってください♪ (2019年7月17日 22時) (レス) id: 41b718b53e (このIDを非表示/違反報告)
悠 稀 。(プロフ) - はなさん» ありがとうございます!頑張ります!!! (2019年7月15日 23時) (レス) id: 44e2d305a4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:悠 稀 。 | 作成日時:2019年7月15日 22時