花火

014* ページ14

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「はぁ........。」



俺は、一体何に動揺しているのだろう。
そりゃ二十数年も生きている俺よりも遥かに大人の女性が恋愛を経験していないわけがないのに。
先生はどんな恋愛を経験したの？
相手の行動一つに心動かされるような忙しい恋？
それとも安心感に溺れていくような安定しているように見えてどこか不安定な恋？
それとも、それとも。


........あぁ、心折れそう。
本当にあの人を落とすことが出来るのだろうか？


絶望感に襲われた俺が向かった先は、溜まり場になっている屋上だった。
きっと今日もアイツらはそこでゲームやその他の何かをしてるだろう。

立ち入り禁止！と殴り書きされた表記は無視して屋上の扉を開いた。
そうするとやはりアイツらはいて、日陰に隠れて何やら談笑をしているようだった。



「あ、優斗じゃん。」


「おー来たんだ。」



アイツらの声を聞くと何だかほっとして自然と笑みがこぼれた。
目の前にいる１年生の猪狩と作間との出会いは俺のバイト先だった。
毎日のように来て、来る度にほとんど同じようなものを買っていくから覚えてしまっていてそんな時に偶然、保健室で顔を合わせたのをきっかけに喋るようになった。
落ち着いた容姿から１年生と聞いた時は驚いたが喋ってみるとまだあどけなさが残っていてそういう所、本当に可愛いと思う。

これが、ギャップ萌えってやつ？









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