絞殺 (ページ18)

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あの日心に決めたように、毎日俺は音楽室に通い詰めた。
初めは困ったような表情をしていた彼女も段々慣れて来たのか普通に話してくれるようになった。

「西園寺先輩って好きな食べ物とかないんですか？」

『んーー、、私はね拉麺が好き。あと唐揚げ。』

「へー意外。」

『そう？じゃあ聞くけど、私って何が好きそう？』

「...ぱんけーき。」

『ふふっ。いかにも女子っぽい食べ物だね。残念だけど私、甘いものは苦手なの。』

「そうなんですね、意外。」

通いつめてわかったこと。
彼女は美人でなだけではなく、意外とカッコイイってこと。
楽器はある程度出来るようだったし、家事もある程度できると聞いた。

『あ、そうだ。作間くん。その西園寺先輩って言うのやめない？』

「へ？」

『Aでいいよ。』

名前で呼んでいいと呼ばれるくらいには俺達の関係は親密なものになったのだと思えば凄く嬉しかった。
誰とも群れず、誰ともあまり話さないような彼女に踏み込めた気がしてそれはそれは嬉しかった。

「A、先輩。」

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