緊張感 ページ7
そしてついにホグワーツへ行く日になった。
朝、早起きし荷造りをする。
少し少女は緊張していたのかもしれない。
それか、友であるアリスに会いたかったのかもしれない。
何にせよ楽しみだったのだ。
「Aそろそろ行く時間だ」
ドアをノックし入ってくるルシウスはそういった。
肯定するように頷き荷造りし終えた荷物を持って兄と慕っているルシウスに付いていく。
「父上、いって参ります」
そうルシウスは言うと少女と少年を引き連れて駅へと向かった。
「兄さん？ロンドン駅に9と4/3番線何てあったっけ？」
ルシウスの弟のノアはそう聞く。
それに答える為にルシウスは口を開く。
「汚れている血には入れないようになっている」
つまり、マグルが認識できないようにしているだけだ。
そんな会話だけで駅に着いてしまう。
さっきの会話以外全員一言も喋らなかった。
「着いたぞ。ノアとAは一緒のコンバーメントに乗れ。私は同学年の所に行ってくる」
ルシウスは二人をそういって置いていった。
「……とりあえず乗ろうか」
ノアはAにそういって手を引いた。
運良く空いている所が有ったので二人で座る。
お互い正面に向き合い何を話してよいか迷っている。
…するとコンバーメントの扉が開かれた。
「ここ空いてる？…ってAじゃない！」
開けたのはアリスだった。
遠慮なくAと向き合っているノアの横に座る。
「ねぇ、君の名前は？」
ノアに聞いているようだった。
「僕はノア・マルフォイ。君は？」
ノアは優しく尋ねた。
「私はアリス！アリス・カークラウンド。ねぇ！ノアって呼んで良い？私の事はアリスとかで良いから！そう言えば二人はどんな寮に入りたいの？凄い気になるから教えて！！」
アリスは休まず一息で言い切った。
ノアは一つ一つ相づちをうっていた。
Aは頭の中が混乱しつつアリスに返そうと文章をつくっていた。
「ノアって呼んでも良いよ。アリスって呼ぶね。僕はマルフォイ家だから多分スリザリンだよ」
綺麗な返しをしたノア。
アリスはAの返事を待っているようだった。
「…わ、私もアリスって呼ぶ。…………父親が…純血主義だから……スリザリンに入れって」
その返しにノアは驚いたようだった。
「君は…人見知りなのかもね。僕の事最初ただ見ることしかしなかったから興味ないのかと思ってたんだけど違った。」
そういって優しく微笑むノアはまるでスリザリンにはあっていないようだった。
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作者名：春@haru | 作成日時：2018年11月27日 18時
