杖選び ページ5
一緒に買おうそう言われた少女は嬉しくなった。
少女に同世代の女の子の友達が居なかったからでもある。
「うん！」
「よし、決まり！行こう！」
当たり前の様に繋がれた手はルシウスの手より暖かいものだった。
アリスと一緒に歩いて着いたのはオリバンダーと言う人が営んでいる杖屋だった。
「お邪魔しまーす！杖を下さい！！」
アリスは元気一杯に言った。
すると店の奥からおじさんが出てきた。
「いらっしゃい。アリス・カークラウンドさんとA・リドルさん」
早速オリバンダーさんはアリスに会う杖を持ってきたが一回目は花瓶が割れ。二回目はものが吹っ飛び。三回目は杖が大量に出てきたり。15本目で漸く杖が見付かった。
オリバンダーさんは杖について説明しているがアリスは聞いていないだろう。
「次はAだよ！」
呼ばれたので近付く。
オリバンダーさんは少女に利き手を聞くとすぐ杖を持ってきた。
が、ものが吹っ飛んだり。紙が舞ったり。アリスが吹っ飛んだりと中々合わなかった。
「もしかしたら………」
オリバンダーさんはそう言うと奥から箱を持ってきた。
「これは、ひのきを使った杖で不死鳥の羽とユニコーンのタテガミ…最後にユニコーンの角で仕上げた32cm」
少女は何処か落ち着く杖を持ちながらオリバンダーさんの言葉を待った。
「……その杖は例のあの人の杖と似ているものだ。まさか貴女が持つとは」
少女はジッと杖を見ていた。
ただ悲しそうに杖を見ていた。
「ありがとうございました！！いくら？」
二人で14ガリオンと聞くと７ガリオンづつ出した。
「A、ホグワーツでもよろしくね！」
「うん」
二人がキャキャしていると前からルシウスが歩いてきた。
「入学祝いとしてこれを渡せとAの父親から」
そこには大蛇になるであろう子供の蛇がいた。
隣でアリスが目を輝かしている。
「蛇だ！私バジリスクしか見たことない！」
はじめて聞く単語が有ったためよく分からなかったが興奮しているのは分かった。
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作者名：春@haru | 作成日時：2018年11月27日 18時
