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22話 ページ22

「…え?」
亜由美さんは驚いた顔をした。
意味がわからないと言ったところだろうか。

「たぶん、だけどね」

「それ、蒼真くんは気づいてないの…?
それでハルくんがなんで分かったの?」

俺は今まで合っていた視線を外した。
見つめられすぎて少し目のやりどころに困ったからだ。

「まあ…、勘かな?」

それを聞いて、嗚呼と頷く。
「気づいちゃったんだね」

「…そうだね…この仕事してるっていうのもあったから、正直きついよね」

亜由美さんは小さく頷いた。

「…後で診てもらおっか、誠司に」
粟野誠司先生。
この助産院の院長で、亜由美さんの旦那だ。
そして、俺の兄ちゃんの小学校からの親友。

「お願いしてもいい?誠司くんになら、蒼真も全部話せるかも。お兄ちゃんみたいなもんだし」


「分かった、伝えとくね」

亜由美さんは優しく笑いかけてくれた。
緊張していたのがほぐれる。
すごく安心できた。

「…蒼真、控え室で寝させてもいいかな?」

「いいよ!なんなら陣痛室空いてるから布団出してもいいし」

「ありがとう助かる」

蒼真、お願いだから
ちゃんと受け止めてね。

結果はどうあれ、ハルちゃんは
何も言わないから。

いっぱい悩んで
いっぱい泣いて
いっぱい決断したらいいと思うの。

だから、なんとなくっていう気持ちでだけは
受け止めないでね。

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朱々璃(プロフ) - こはるさん» 閲覧ありがとうございます!体が弱いので少しずつの更新ですがよろしくお願いします! (2017年10月30日 21時) (レス) id: e291ea7c47 (このIDを非表示/違反報告)
こはる - とても面白いです!最初は少し泣きました (笑) これからのお話も楽しみです!更新頑張ってください! (2017年10月28日 22時) (レス) id: df734a0178 (このIDを非表示/違反報告)
朱々璃(プロフ) - 凛月☆男の娘は国宝!!さん» 閲覧ありがとうございます!勿体無いお言葉嬉しいです。これから兄弟一人一人の話も進んでくるので、永らくよろしくお願いします! (2017年10月24日 20時) (レス) id: e291ea7c47 (このIDを非表示/違反報告)
凛月☆男の娘は国宝!! - あ゙あ゙ああぁ〜〜!!(´;ω;`) やめろー!これ以上いい話にもっていくな〜!! 涙腺崩壊して涙が止まらないよ〜〜! (訳: 朱々璃さんの作品は素晴らしいです!) (2017年10月21日 19時) (レス) id: 89f15ab5c3 (このIDを非表示/違反報告)
火野スウ(プロフ) - 雪さん» ありがとうございます!本当に嬉しいお言葉です!この話に思い入れすぎて、普段の生活でも隣に蒼真が見えちゃうような感じです笑 私自身、晴生同様、体が弱いので更新遅めですがよろしくお願いします!もしよければこれからも感想とかお願いします! (2016年10月10日 12時) (レス) id: 9435c25c3c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:朱々璃 | 作成日時:2016年6月24日 18時

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