part 10 「告白」 ページ11
『･･･へ、』
ゆっくり顔を黒尾さんの方へ向けると、真剣な表情をした彼がそこにいて。「･･･俺ね、普段会計する時はカードで払ってんの。」と言い出した。
『それってどういうー･･･』
「少しでも長く君と居るためって言ったら、信じてくれますか？」
『な、』
「飴玉も、普段は自分じゃ全然食べませんよ。ましてやいちごみるく味とか。Aさんが好きそうだなーって思って買いました。」
そう言うと黒尾さんは、気に入ってくれて良かったとはにかむように笑った。
「それに俺の家、すぐ目の前にコンビニがあるんですよ。ぶっちゃけそっちの方が便利なんですよね。」
『･････････え？』
じゃあなんでわざわざここのコンビニで。そんなことは聞けなかった。もう答えを知ってしまっているような気がしたから。
「本当はもう少しゆっくり攻めようと思っていたんですけど、すみません。我慢できなくて。」
『･･･いつ、から』
内緒です。と今度は自身の唇の前で人差し指を立てて。にやりといじわるそうに笑ってくる。
「だから俺、Aさんがいなかったら毎日あのコンビニに行ってないワケです。･･･どういう意味かわかりました？」
"次に会う時までに考えておいてくださいね。"
そう言って笑う黒尾さんは、いつものあの胡散臭い笑みじゃなくて。溶けてしまいそうなぐらい優しい視線がわたしを見つめる。彼は頭を撫でて、ゆっくりと去っていった。
立ち去る背中が見えなくなった頃。じわじわと顔が熱くなっていって。
「･･････どうしよう」
その呟きは、夜の住宅街の中に消えていった。
後日。結局また来た黒尾さんから「好きになってもらうまで毎日来ますね。」と猛アプローチされてしまい、わたしが彼に堕ちるのも時間の問題となる。
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ゆん - そーめんさんの表現力天才〜！続き待ってます！お体に気をつけてくださいね…！ (3月2日 18時) (
レス) id: ec9d942a77 (このIDを非表示/違反報告)
処刑人 - はい、好き〜〜。続き待ってます。 (3月1日 22時) (レス) @page6 id: 7578fd3293 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：そーめん | 作成日時：2024年3月1日 17時
