part 1 「常連さん」 ページ2
『いらっしゃいませー』
ここは駅前のごく普通のコンビニ。しゃがんで商品を陳列していると、今日もその人は現れた。
「こんばんは。」
『･･･こんばんは。』
相変わらず胡散臭い笑みを向けてくるこの人物は、わたしがここで働きだした頃からいた常連さん。他にもよく来る人はいるけれど、こうして話しかけてくる人はこの男性だけだ。
「あ、もしかしてこれって新商品ですか？」
『そうですね。』
その男性は新商品を手に取るとしばらく見つめて、「･･･買ってみるか」と呟いた。
『お会計しますか？』
「ええ。お願いします。」
立ちあがろうとすれば、手が目の前に差し出される。差し出してきた人物を見上げてみると、変わらず胡散臭い笑みが浮かべられていて。しまいには「お手をどうぞ」とキザな台詞をさらっと言った。
『･･･ありがとうございます。』
無視するのは申し訳ないので、とりあえずその手を取った。男性の手に触れるなんて、高校生の頃にしたフォークダンス以来だろう。少し恥ずかしかった。立ち上がって手を退けようとしたら、離してもらえなくて。男性はじっとその手を見つめていた。
「･･････」
『どうかしました？』
「いえ。綺麗な手だなと思いまして。」
前言撤回。少しどころではない。とても恥ずかしかった。
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ゆん - そーめんさんの表現力天才〜！続き待ってます！お体に気をつけてくださいね…！ (3月2日 18時) (
レス) id: ec9d942a77 (このIDを非表示/違反報告)
処刑人 - はい、好き〜〜。続き待ってます。 (3月1日 22時) (レス) @page6 id: 7578fd3293 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：そーめん | 作成日時：2024年3月1日 17時
