神威に拾われました【銀魂】

番外編1-匂い ページ43

後処理などの諸々を阿伏兎達に任せて自室に戻った





血を含んだ服が重い


ひたひたと足音だけが廊下に響き


赤い足跡を残していた





ちょっと派手にやりすぎたかな


今度は血液の出ないような殺し方考えよ




服の上を覆っている外套が一番重い



幸い傘のホルスターは血を吸っていない





これ革製だから臭いが落ちにくいんだよね

あんまりついてないみたいでよかった





自室の洗濯機に外套を突っ込み洗濯を開始させた


この星は暑い


陽はあんまり出ていなかったが地熱なのかわからないが蒸し暑かった


陽を避けるために着込んでいる夜兎にとって優しくない気候



陽が出てる時は傘があるから涼しいけど湿気には勝てないな






服を脱ぎ、腕や脚、首など露出するところに巻いていた包帯を外した



もちろん全部洗濯




...




シャワーを浴びてさっぱりとした気分で新しい服に着替えた





もちろん包帯もつける

あ、新しい奴だからね？



ちなみに包帯とか黒いチャイナ服は支給制


お手入れは個人で

阿伏兎とかめっちゃ柔軟剤のいい匂いするよ


想像できないよね

フレグランスの匂いするから




神威もいい匂いするよ
なんかわかんないけどめっちゃいい匂いする






ん？

この服さっきの服と何か違うところがあるかって？

残念ながら無いんだよ


滅多なことがない限り黒いチャイナ服が一番楽だし
これがうちのユニフォームだからね


まだ仕事あるかもしれないしね



包帯を巻き
髪の毛を乾かして整える





鼻歌を歌いながら身嗜みを整える



「随分ご機嫌だね。いいことでもあった？」

『ひゃっ！』



思わず変な声が上がった



『神威！いつ入ってきたの！？ここ私の部屋！』


「ノックしたよ。俺がいい匂いするとか変な独り言言ってて気付かなかったのはA」


まじか、あれ聞かれてたの



「Aもいい匂いするよ」

急に間合いを詰めて私の首に顔を近づけた



『そうかな？自分じゃわかんない』



神威の行動にドキドキする

無意識に体が固まり、息も止まっていた



気づいたのは神威が離れてからだった


「そんなに緊張しなくても」



ちょっと困った顔で見つめてくる神威



『いや、しない方がおかしいよ。神威はいつもいい匂いするよね、なんかしてるの？』


「特に思い当たることはない。けど..」


『けど？』









「いい匂いって感じるのは相手の事が好きだからって知ってた？」









________『え？』

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