ヴァンスト！！

その19 ページ22

「ｰｰｰｰｰｰｰッ！！」


「あれ？さくや君どうしたの？顔色悪いよ？」


「いや、大丈夫です･･･。でも、どうして吊戯さんが･････？」


「さぁ？僕はそこまで詳しくないから････。」


「そうですか･････。」


「それよりね！聞いてよさくや君！実は最近子供がｰｰｰｰｰｰｰ」


　嬉しそうな顔で子供の話を始めようとした安井だったが、それより先の言葉を言うことはできなかった。


.


.


「もういいんですか？メアリーさん。」


　ドサッと音をたてて倒れた安井の後ろにいる人物にさくやが声をかけると、その人物ｰｰｰメアリーはにっこりと笑って言った。


「えぇ。もうこれ以上の情報は無さそうですし。手伝わせてごめんなさいね。」


「いえ。別に･･･。そう言えば、椿さんは？」


「ここにいるよ。」


　ナイスタイミングで、コンっと音をたてて、椿が現れた。


「････アホ狐･････」


「何？さくや。今何か言った？」


「別に何も。」


「椿兄様。いつからいらしてましたの？」


「ほんの数分前だよ。それよりも、メアリー。緋音の事なんだけどね。僕は確かに、あの子はあの世界にいると思う。」


「椿さん。どうしてですか？」


「C3の猟犬が探しに行くって言っていたでしょ？」


「そうですわね。」


「さっ。今日はこの男の記憶を消したら、もう帰ろう？」


「わかりましたわ。」


「あっ、じゃあ俺は、シャムロックに連絡入れときます。」


　そしてその後、三人はホテルへと帰ったのだった。

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