17話 ページ18
「小さい時の爆豪君はどんな感じだったの！？」
『かっちゃんは昔から強くてカッコよかったよ。みんなの人気者だった。』
「A君の個性すごいよね！
いつ頃個性が分かったの？」
『すご...い？
俺は発動が分かりにくい個性だったから、気がついたのは5歳ぐらいの時だったかな。知識がないと意味がない個性だったから気付くのに時間がかかったんだ。』
次々と飛んでくる質問に、１つ１つ丁寧に答えていく。
こんなにも大勢の人と喋ったのは初めてでどうしていいか分からない。
ましてや女の子となんて、今までろくに喋ってこなかったから尚更だ。
クラスの女の子たちと盛り上がっていると、沈み顔の上鳴と傍らで笑う切島や瀬呂が喋りながら教室に入って来た。
あの三人はしっている、かっちゃんと仲が良い人たちだ。
目が合うと上鳴くんは一直線に俺の元へ向かってきた。
「大丈夫だったか！？
俺がぶっとばしたやつでケガしたってきいて、わりぃ！！」
『全然平気だから気にしなくていいよ。』
「どこケガしたんだ！？」
『右腕だけど、リカバリーガールが治してくれたからもう大丈夫。』
そう言って手の甲を見せる。
袖をめくってしまえば昔の傷跡が気持ちが悪い程に沢山あるから、それ以上は見せられない。
「どっか痛いとことかねぇの？
なんかあったら言ってくれな？」
『大丈夫。どこも痛くないよ。』
「ばくごーが煽るからだよなーw
上鳴の奴、相澤先生にたっぷり叱られてたから許してやって。」
『相澤先生って怒るんだ』
「怒るぜ！それもめちゃくちゃ怖ぇの！」
「上鳴がアホだから怒るだけで、終尾は大丈夫だと思うぞw」
上鳴君と瀬呂君の漫才のような掛け合いに笑ってしまう。
『ふふっ』
「あっ！笑った！ほんっと腹たつぐらいイケメンだよなぁ〜」
『はっ...え？イケメン？誰が...』
「終尾だよ！言われねぇ？」
『上鳴くんに生まれて初めて言われた...』
「まじか！！！
つうか上鳴くんってなんだよ！w呼び捨てでいいぜ！！
代わりに終尾のことも呼び捨てにさせてくれよな！」
『え、うん上鳴....』
「あ！俺も俺も！！」
『...瀬呂？』
「へへっありがと！」
名前を呼んだだけでこんなに喜んでもらえるだなんて思いもしなかった。
なんだか照れ臭くなってしまう。
「お前の居場所はここだ」
そう言ってくれたかっちゃんの言葉を、少しだけ受け入れられた気がした。
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ウタ - 次の展開がどうなるのか楽しみです (2018年7月18日 22時) (
レス) id: 5d727cd1f1 (このIDを非表示/違反報告)
雫(プロフ) - めっちゃいい話だと思います！！更新楽しみにしてます！！ (2018年7月16日 8時) (レス) id: 83591e10d1 (このIDを非表示/違反報告)
ゆき(プロフ) - ストーリー展開がとても好みだし、文章が、言葉ひとつひとつが綺麗で好きです。本当に素敵な作品ですね！ (2018年6月24日 21時) (レス) id: bc7a356a9c (このIDを非表示/違反報告)
こパンダ - とてもたのしみにしてます。頑張ってください！ (2018年6月22日 17時) (レス) id: 7360b2bbb8 (このIDを非表示/違反報告)
甘露蜂蜜(プロフ) - あああこれは夢主くん弔くんのこと思い出してほしいやつです…！こういうめっちゃシリアス系好きなので展開がすごく楽しみです。頑張ってください。 (2018年6月17日 23時) (レス) id: 817d133cd9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紺碧 | 作成日時：2017年11月13日 21時
