#3 ページ14
＿ザワザワと廊下がいつも以上に騒がしい。密集度も異常だ。関わりたくない。
…けどしょうがない。テストの順位を確認する為だ。
「首位がキープできてるといいのですけど」
「Aは通常運転だな」
「…デュースはそうではないのですか？」
「あぁ…っと、いつもより点が取れたから、順位も期待してるんだ」
「…50位以内だといいですね」
「あぁ！」
「……」
「上位５０名にオレ様の名前は！？」
「さすがに平均９０点以上なら、５０位以内には入っているよな！？」
(これ、デュースもだな)
…憤りとか失望とか、一周回ってただただ寂しい。
(私達でやる勉強会よりもアズール先輩のノート、か)
…大事に思われている。
そう感じていたけど、気のせいだったのかもしれない。この調子じゃ、わたしが作れたと思ってた居場所も…
「あ！Aちゃん1位！1位だよ！」
「…ありがとうございます」
「今日はお祝いだよ〜学園長にご馳走たかりに行こう！」
「たか…！？…まぁ、たまにはいいですね」
「やったぁ〜！」
(……大丈夫、ユウがいる)
彼女がいるなら大丈夫だ。
「無い、オレ様の名前がどこにも入ってねぇんだゾ〜〜！！」
「ぼ、僕の名前もない……」
「って、ちょっと待て。成績優秀者のリスト、名前の横に全教科の総合点が書いてあるけど……上位３０人以上が、満点の５００点じゃん！」
「「ま、満点〜！？」」
「さすがにちょっと変じゃない？」
……大丈夫、私は大丈夫。
ふぅと一つ深く息を吐いて、「きっと皆さん努力なさったんですね」と微笑む。ただ、それをエースさん達が気に留める様子はなかった。
「それより……オレ様、５０位以内に入ってねーと『契約違反』になっちまうんだゾ！」
「え……『契約』って、グリム、まさかお前……」
「エース、その顔はお前ももしかして……」
彼らの顔に浮かぶのは、焦り。
…やっぱりデュースさんもだったか。
「！？」
刹那、辺りが光り出す。
その眩しさに目を瞑ると、シュワアアア！なんて場違いな音が聞こえてきた。
「ふなﾞっ！？な、なんじゃこりゃ〜〜！？
頭にイソギンチャクが生えた！」
「グ、グリムもアイツと契約してたのか！？卑怯だぞ！」
「そういうデュースの頭にも生えてるじゃねーか！」
「こんなもの、すぐに引き抜いて……
いでででっ、取れねぇんだゾ！」
「皆の頭にイソギンチャクが！？」「…はは」
騒ぐ声に目を開け飛び込んできたのは悲惨な光景で。
思わず乾いた笑みをこぼした。
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のま(プロフ) - エーメさん» 素敵なコメントをありがとうございます…！そう言っていただけるととても嬉しいです！引き続き頑張って更新させていただきます！ (2021年1月9日 14時) (
レス) id: eb0df26a11 (このIDを非表示/違反報告)
エーメ(プロフ) - はじめまして！この小説すごく面白くて一気読みしてしまいました！これからも応援しています！更新も無理のないよう頑張ってください！ (2021年1月9日 0時) (レス) id: 30ed0185d7 (このIDを非表示/違反報告)
のま(プロフ) - ベルモットさん» ありがとうございます…！そう褒めていただいてとても嬉しいです！展開がわかりやすいように、と気をつけている部分も多かったので本当にとても嬉しい…！(語彙力が…)コメントありがとうございます！ (2020年9月17日 21時) (レス) id: d72737bac0 (このIDを非表示/違反報告)
ベルモット - 貴方様の夢小説を読みました。文章が繊細で、ストーリー展開が分かりやすかったです。 (2020年9月17日 18時) (レス) id: e8970a172e (このIDを非表示/違反報告)
のま(プロフ) - マザーグースさん» あわわ、ありがとうございます…！地道に頑張らせていただきます！ (2020年8月12日 12時) (レス) id: d72737bac0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：のま | 作成日時：2020年8月4日 13時
