キャラクター作成#1 ページ9
今のうちに着替えを済ませたらいかがですか？
そんなジェイド先輩の勧めで、どこか壊れてしまったようなアズール先輩を放置して一人別室に移る。
「…これは……」
そこに用意されていたのはいつものオンボロ寮の制服ではなく、オクタヴィネル寮の立派な寮服。
確かに店頭に立つとなると制服じゃあおかしいか、と納得して手に取れば、ぱさりと何かが落ちた。
「……コレは…」
すんっ、とまるで漫画のような表情筋の死ぬ音が聞こえた気がする…
(…本当に女装男子になるのか私は……)
他寮の服を着れることで少し浮かれていた気持ちが、一気に地に落ちていった。
「＿＿済ませてきました」
「思ったよりも早かったですね」
「あれぇ、グッピーちゃん。さっきよりも顔死んでね？」
「ふふふ…その様子だとしっかり着ていただけたようですね」
「言わないで下さいジェイド先輩」
“メール”のメイクも終えて、再びモストロ・ラウンジに戻ると、やっと本調子に戻った様子のアズール先輩がいた。その傍らで余計なことを言ってくるジェイド先輩をひと睨みしてため息をつくと、「それでは行きますか」なんて言葉がかけられる。
「？行きますか、とは…？
今度こそ理由を先に説明していただけますよね」
「えぇ勿論です。これからAさんには＿＿＿」
＿＿
＿＿＿＿
＿＿＿＿＿＿
『イデアさんのところで、“メール”のキャラクターを完成させていただきます』
「……」
「……」
＿＿イグニハイド寮 イデアの部屋
気まずい、沈黙。
…アズール先輩によって引き寄せられた初対面の私達に、いきなり2人っきりはハードルが高すぎた。
(なによ、「やっと尻尾を出した」って)
そう言って説明も最低限に去ってしまった3人を恨めしく思いつつ、目の前で落ち着きなく視線を彷徨わせるイデア先輩を見る。あ、目があった。
「っ！」
途端、びくっと肩を跳ねさせたイデア先輩。
…アズール先輩から話は聞かされていたんだろうけど、先輩も私と二人っきりになるのは流石に予想外だったらしい。
(とはいえ、ここまで緊張されるとなぁ…)
私だって「男性の部屋に二人きりなんて」と意識する部分はあったけど、イデア先輩を見ているとなんだか冷静になれてしまう。
(それに今は男性になっているわけだし。私は男私は男私は男＿)
「……」
この緊張を和ませようにも、部屋を軽く見た限り、共通の話題は見つからなかった。
(さぁどうするか…冷静な頭で考えろ私…！)
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のま(プロフ) - エーメさん» 素敵なコメントをありがとうございます…！そう言っていただけるととても嬉しいです！引き続き頑張って更新させていただきます！ (2021年1月9日 14時) (
レス) id: eb0df26a11 (このIDを非表示/違反報告)
エーメ(プロフ) - はじめまして！この小説すごく面白くて一気読みしてしまいました！これからも応援しています！更新も無理のないよう頑張ってください！ (2021年1月9日 0時) (レス) id: 30ed0185d7 (このIDを非表示/違反報告)
のま(プロフ) - ベルモットさん» ありがとうございます…！そう褒めていただいてとても嬉しいです！展開がわかりやすいように、と気をつけている部分も多かったので本当にとても嬉しい…！(語彙力が…)コメントありがとうございます！ (2020年9月17日 21時) (レス) id: d72737bac0 (このIDを非表示/違反報告)
ベルモット - 貴方様の夢小説を読みました。文章が繊細で、ストーリー展開が分かりやすかったです。 (2020年9月17日 18時) (レス) id: e8970a172e (このIDを非表示/違反報告)
のま(プロフ) - マザーグースさん» あわわ、ありがとうございます…！地道に頑張らせていただきます！ (2020年8月12日 12時) (レス) id: d72737bac0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：のま | 作成日時：2020年8月4日 13時
