#2 ページ40
「気づかなかったのは申し訳ないですが…
それでも女性の部屋に勝手に入るのは、良くないと思いますわ」
そう言うと、彼の肩がビクッと跳ねる。
(……まさか)
「ユウさんの部屋に入った、なんて言いませんよね？」
「……お前らが寝坊したらたまらねぇから、俺は、」
「言い訳無用です」
「…すまん」
あと、私はこの作戦には参加してないですからね
そう言えば、ピクリとジャックさんの眉が上がる。
「お前はあのお人好しと仲良いんじゃねえのか？」
「…仲が良くても、優先しなきゃいけない仕事はあるんです」
と言っても、あの実験も終わって、仕事という仕事はないけど。
でも“仕事”の単語で「そうか…」と納得してくれた様子のジャックさん。
「……お前、アクス先輩と知り合いか？」
「…？」
そしてそのまま部屋を出るのかと思いきや、質問はまだあったらしい。
「えぇ、確かに知り合いですけど…どうしてそんなことを？」
変に嘘をつくような事でもない。
素直に答えて「なぜ？」と聞けば、「先輩からお前の匂いがした」と言われる。
(獣人の嗅覚、恐るべし…！)
「ただ、気になった
…って悪ぃ。仕事なんだよな」
「いいえ、お気になさらずに
あと、私の名前はA・ウェスターですわ」
「俺はジャック・ハウル…よろしく」
「よろしくお願いします」
(お前呼びが気になっただけなのに…)
…新たに友人が出来そうだ。
(嬉しいような、苦しいような)
「じゃあ、会場でな」
「えぇ。ジャックさんは汗で体を冷やさないようにお気をつけて」
「！…おう」
結局、彼がオンボロ寮を出るところまで見送ってしまった。
(体を冷やさないように言うだけで…あんなに驚くかな)
明らかに「ランニングしてきました！」みたいな格好だったから言っただけだけど…
「おやおやぁ…？」
「？A、ユウがおかしいんだゾ」
「見てたんですか」
グリムさんの呼ぶ声に振り返れば、談話室の方からひょっこり2人が顔をのぞかせている。
「違うよ。おかしくなんかないよ
ただ、新しい可能性を発見しただけで…」
「充分おかしいんだゾ」
「…きっと、大会当日で緊張されてるんです」
そっとしておきましょう、とグリムさんに言えば「ちーがーう！」とユウさんの可愛らしい抵抗が入る。
そんなやり取りをすれば、さっきまでは重く感じていた体が、少し軽くなった気がした。
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のま(プロフ) - 麗さん» ご指摘ありがとうございます…！その通りです。見事に誤字していました泣細かい所まで見て下さりありがとうございますm(_ _)m (2021年1月9日 8時) (
レス) id: d72737bac0 (このIDを非表示/違反報告)
麗(プロフ) - 31ページ 大丈夫だよジャック、、、の後にくるのは夢主の名前ではないのでしょうか?? (2021年1月9日 7時) (レス) id: 411fa15fdd (このIDを非表示/違反報告)
のま(プロフ) - 月華姫さん» コメントありがとうございます( ´ ` *)グッピーちゃん呼び、一応理由があってどこかで明かすかもしれませんので楽しみにしていてください笑応援嬉しいです！応えられるように頑張ります！ (2020年5月23日 15時) (レス) id: d72737bac0 (このIDを非表示/違反報告)
月華姫 - フロイドが何故夢主ちゃんをグッピーちゃんと呼ぶのか気になりながら更新楽しみにしていますっ♪此れからも応援していますっ(｀・∀・´)bではまたっ♪ (2020年5月23日 15時) (レス) id: 4f61ef1df2 (このIDを非表示/違反報告)
遙(プロフ) - keronefiさん» うっコメントありがてえです…課題に追われて死にそうですが、更新も頑張ります！ (2020年5月13日 23時) (レス) id: d72737bac0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：のま | 作成日時：2020年5月7日 17時
