マジカメデビュー#1 ページ32
「それじゃアナタは＿＿」
ヴィル先輩が体勢を指示して、私はなんとか言われた通りの姿勢を作る。
少しズレただけで「ダメよ」と注意が入るこの空間は、ただ写真を撮るだけの空間にはとても思えなかった。
(さすが、プロモデル…一緒に撮ってもらえるなんて幸せだ)
「ヴィル様の隣の女の子は…！？」
「あの王女様らしい」
「さっきヴィル様がメイクしていらしたのを見たぞ」
「さすがヴィル様…！」
「にしても美男美女すぎないか…？？」
「アナタ達は撮らないでちょうだいね
どうしても撮りたいなら…高くつくわよ」
「「はい！！」」
(にしても、慕われ具合が凄い…でも、気持ちはわかるな)
ここ数時間でわかったヴィル先輩の美を追求するその姿勢は、彼の活躍を知らなくても尊敬するものがある。
「ちょっと！アナタどこ見てるのよ」
「も、申し訳ありません」
ヴィル先輩を称えている生徒の方に気を取られていれば、すかさず注意の声がかかった。
「＿＿＿よし、いいわよルーク。撮ってちょうだい」
「ウィ」
＿＿
＿＿＿＿
＿＿＿＿＿＿
「……いいカンジね」
そう漏らしたヴィル先輩の持つスマホの画面では、左右対象のポーズを決めてソファに座る私とヴィル先輩が、上品…かつどこか挑発的に微笑んでいる。
(ヴィル先輩足長っ…)
足を組んだことによって、よりそのスタイルの良さが際立っていた。
「なかなか上手く撮るじゃない、ルーク
…これ、今日のマジカメにあげようかしら」
「ふむ、それは名案だね。でも、プランセスはいいのかい？」
「……私も、構いませんわ
今の私とさっきまでの私は、別人ですので」
「ふふっ、言ってくれるじゃない」
「それじゃあ送るよ…おっとすまない
プランセスのアドレスを教えてもらっても？」
「アタシにも教えてちょうだい。あと、マジカメのアカウントはある？」
「あ、えっと…少々お待ちください」
とりあえずアドレスを交換して、マジカメをインストールする。
(あー早く早く！)
「そんなに焦らなくていいわよ。待つわ…と言いたいところだけど、後でアカウントは教えて。…待ちきれなくなった人達がいるみたいだから」
「……あら、」
「随分時間がかかっているかと思えば…僕達を差し置いて写真撮影ですか」
ヴィル先輩の視線を追えば、いい笑顔のアズール先輩が談話室の入り口に立っていた。
「なに、怒っているわけじゃありませんよ」
(それ、怒ってるって言ってますよね！？)
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遙(プロフ) - ちぇよちゃのえくぼさん» ありがとうございます…！朝からテンション上がりまくりです笑これからもよろしくお願いします！ (2020年5月11日 8時) (
レス) id: d72737bac0 (このIDを非表示/違反報告)
ちぇよちゃのえくぼ - 面白いです! (2020年5月11日 0時) (レス) id: aef3ed9d84 (このIDを非表示/違反報告)
遙(プロフ) - むうまさん» コメントが、来てる…？？お祝いありがとうございます！これからも頑張らせていただきます！！( ´ ` *) (2020年5月4日 11時) (レス) id: d72737bac0 (このIDを非表示/違反報告)
むうま - 遅くなりましたが、続編おめでとうございます！！更新頑張ってください！！ (2020年5月4日 11時) (レス) id: 0f25994282 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：のま | 作成日時：2020年4月23日 9時
