ユーリの双子の妹と。【ユーリ!!! on ICE】

日本へ(ヴィクトル視点) ページ14

「ヴィーチャ行くんじゃない。ここに残れ。」




雪が降る中で、ヤコフの必死の声が響く。





「ヤコフ君は最高のコーチだったしこれからもそうだ」





「今やめたらもう戻ってこれないぞ」





そうかもしれない、でも





「ダスピターニャ。言うこと聞けなくてごめんね。」




そう言い残して空港に向かう。なにやら大きな声で叫んでいるヤコフの声が聞こえた。




「そういうセリフは今まで言うこと聞いてきた人間が言えー！」




「ヤコフも日本に遊びに来てね！」




ヤコフに聞こえることのないであろう一言を飛行機に乗り込み言う。




心配なのはあの子…Aのことだ。




あの子は人見知りだけど、気を許した相手にはとことん懐く。




１日でも休むと「大丈夫？」と連絡をくれるような子だ。




俺がいなくなったらどうするんだろう。




電話とかで泣かれそうだ。





泣かれるのは一番苦手である。







そんな時どうしたらいいか、どう慰めていいのか分からない。






それよりも怖いのはユーリだ。





なんやかんやで可愛がっている妹のあの子泣かせたらきっと色々な意味で殺される…そんな色々な心配事を考えながら、日本へユウリ・カツキのコーチになるために向かうのであった。

幼い頃みたいに→←完コピ

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す