#2 ページ43
「…アズール先輩、フロイド先輩を止めてください」
「残念ですが…僕としては止めるメリットがないので、フロイドの好きにさせようと思います」
「！」
その余裕そうな笑みと共に言われた言葉で、(これも計算の内か)と頭を抱えたくなる。
これも昨日のデュースさんの反応から推測したんだろう…恐ろしい商人だ。
「ジェイド先輩、」
視線を向けるも、にこやかに首を振られて終わる。
(ほんっとに、性格悪い…！)
(こんなこっちが不利になるような話、今回だけなんだから…)
「今すぐにフロイド先輩を止めていただけたら、特別価格での取引を考えるのですが…」
「アズール、どうしますか？」
「ふむ…」
「…先程ハーブをドリンクにと仰っていましたよね
そのドリンクのレシピを提供するというのはどうでしょう！」
「…フフフ、これ以上の対価を望むのはよくありませんね」
フロイド、やめなさい
アズール先輩が言うと、大人しくフロイド先輩は引き下がった。
(やっぱり罠だったか)
＿今思えば、フロイド先輩の過度な接触もフェイクの作戦を匂わせたのも、全部私を動揺させて判断を鈍らせるのが目的だったのかもしれない。
(完敗だ…)
「大丈夫か？」
「はい。デュースさんは？」
「あぁ、喧嘩にはならなかったからな」
「…」
「…エースさんもご無事でよかったです」
「ん、よろしい」
気持ちを切り替えて、デュースさん達と話す。
エースにもちゃんと心配の声をかければ、ポンと頭に手を置かれた。
(ケイト先輩の真似だろうか)
だとしても、どんな気持ちで私の頭に手を置いたのだろうか
じっ、とエースさんを見上げれば、「こっち見んな」と置かれていた手で顔の向きを変えられる。
(解せぬ)
「それでは僕達も昼食に戻るとしましょう」
「では放課後、モストロ・ラウンジで」
「待ってるよ〜グッピーちゃん」
「…放課後、またあいつらと会うのか？」
「ちょっとした商談ですよ」
「A一人で？」
「？…えぇ、何か問題でも？」
答えれば、「無防備過ぎる！」と頭を抱えてエースさんが叫ぶ。デュースさんもデュースさんで、「やめておけ」と私に言い聞かせ始めた。
「確かにあの人達に会いに行くのは嫌ですが…
ただ契約を結ぶだけです、すぐ帰ります」
「いや、Aがすぐ帰るつもりでも…っはぁ…」
強気に言い張れば、呆れたと言わんばかりにため息をつかれる。
(…彼なりの心配と受け取っておこう)
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のま(プロフ) - アイリスさん» タイトル変更を少し前にして…反映してなかったのかもしれません汗。私自身も気になってはいたのですが、直し方もわからず…と言った具合で。申し訳ありません (2020年5月20日 22時) (
レス) id: d72737bac0 (このIDを非表示/違反報告)
アイリス - 完璧な仮面という作品を押したら誰が為の王女というタイトルが出てきた……。ん……？ (2020年5月20日 20時) (レス) id: 191e3f71f6 (このIDを非表示/違反報告)
遙(プロフ) - あすまさん» ニヤニヤしていただけて作者冥利に尽きます…その上身体の心配まで！素敵なコメントをありがとうございます！頑張ります( ´ ` *) (2020年4月25日 21時) (レス) id: d72737bac0 (このIDを非表示/違反報告)
あすま(プロフ) - とても面白いです!!デュースとの絡みを見て､いつもニヤニヤしてます(笑)今の時期大変ですが､お身体に気を付けて下さいね。更新頑張って下さい!! (2020年4月25日 18時) (レス) id: 9925a6995f (このIDを非表示/違反報告)
遙(プロフ) - saraさん» ああああなんという間違いをおかしてしまったのでしょう…今気づいてるところは修正入れます！共有ありがたいです…！頑張ります！ (2020年4月21日 16時) (レス) id: d72737bac0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：のま | 作成日時：2020年4月10日 19時
