出来損ない少女は失敗を恐れる【wrwrd】 (ページ7)

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147話ページ7

グ「なんだかんだ言いつつ逃げないお前に興味がある」
「…逃げない、って…」
グ「さすがオスマンの妹と言ったところか」
「お兄ちゃんは、関係ないですよ。それに所詮私は劣化版というか出来損ないと言うか」
グ「じゃあその自称劣化版に興味がある」

…引き下がるつもりがないと。知ってました。

「それと敬語なしにするのと、関係あります？」
グ「その方が面白いだろう」
「そんな理由で…」
グ「面白くないことは嫌だからな」
「…いいでしょう。敬語なしでも」

絶対いつか折れるんだろうから。粘ると面倒だから。

グ「やっぱり面白いな」

暗くて表情は見えないのに、声が優しくて、さっきまで少し緊張してたのが一気に溶けた。

それからは何事もなくお化け屋敷から出て、みくちゃんに謝るところまでグルさんは着いてきてくれた。

「ほんっとにごめんなさい！」
み「いいよいいよぉ！るかもりんも委員会の人に呼ばれちゃって私一人だったしね〜」
グ「言ったろ」
「グルさんは黙ってて！」
み「で？上手くいきそう？」

小声で話すみくちゃん。
だから違うって。

「こ、この人はそういうのじゃなくて…なんならちゃんと話したのもほぼ初めてだし」
み「なーんだ。でもAちゃんが馴染めてるようで良かった〜」
「え？」
み「転校してきた日から気になってたの！仲良くなれて嬉しい！」
「あ…ありがとう…」

みくちゃんの言葉に少し照れながらお礼を言った。