第五話 ページ6
貴｢おらッ........俺は行く。生きてたらまた会おうぜ｣
善｢そんなぁぁあ空丸ぅぅうう！！！｣
善逸からの縋る目、周りからの覚めた視線、無機質な面をした童子、それらを後に山へ入った
人ってのは水と睡眠さえあれば2、3週間は生きられる。だが水がない場合は1週間も経たずに死んでしまう
睡眠は訓練により問題ない、が、水だな。川でもありゃいいんだが
開始早々鬼ではなくそういう所を心配するあたり何処か余裕があるのだろう
背の身の丈ほどある大剣は木々が生い茂る山では不利だ。それらを薙ぎ倒し視界や動きの邪魔になる。
しかしそれは素人の考え、散々山の中で大剣を振り回して来た男がその程度の問題に悩む訳が無い
貴｢川発見。こりゃ運が良い｣
｢へへ、へへへ来ると思った。頭の良い奴は直ぐに水辺を探す........そしておれに喰われる！！｣
貴｢....水はっと、取り敢えず瓢箪にでも入れとくか」
｢おい貴様聞いているのか｣
貴｢夜明けまでまだ時間があるな。どれ、少し休むか｣
｢おい........！！てめぇさっきから無視しやがって！！は........？」
貴｢うるせぇぞ。こっちは七日間もこの山に居るんだ、休ませてくれ｣
｢な、んで！！くそ........くそ........！！いつの間に！！｣
男に手を伸ばそうとした瞬間視界が反転した
視線をずらせば首のない自身の体が立ち竦んでおり手足は既に灰に成りかけている
斬られた感覚は無かった。あの男の武器といえば大剣、だがそれを手にした訳では無い筈。
徐々に頭も灰になる鬼に男は冷めた視線を送った
貴｢俺は自分の手札を敵に開示する程馬鹿じゃねぇが.....まあ川を見つけた記念だ、教えてやるよ。俺は大剣を使ってねぇ。使うまでもねぇ｣
｢な、何をした！！｣
貴｢針金だ。俺を中心に半径5mには相当目を凝らさねぇと見えない程の針金が張り巡らされている。鬼共がうようよ居る山の中で、無警戒で呑気に水を汲む馬鹿が居るか」
｢くそ........おれはまだ死....................................｣
思ったより使えんじゃねぇかこれ
この大剣の持ち主だった男の物置にあった針金。大剣と似たようにうっすら紫がかっている。
しかしまあ、ああは言ったがこの針金を察知出来るやつなんてまずいなさそうだがな。なんてったって常人には細すぎて見えやしない
糸よりも細く、断面はひし形をしているこの針金は少し触れただけでも皮膚が切れる
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ぼん(プロフ) - お粥さん» お粥さんコメありがとうございます！！ちまちま頑張って行きたいと思います！！笑 (2019年9月25日 10時) (
レス) id: ce4986fa2c (このIDを非表示/違反報告)
お粥 - ものすごく面白いです！これからも応援してます (2019年9月25日 9時) (レス) id: 9c4b66d165 (このIDを非表示/違反報告)
ぼん(プロフ) - 夜空ｻﾝさん» コメありがとうございます。！！そう言っていただけると嬉しいです！！ (2019年9月25日 8時) (レス) id: ce4986fa2c (このIDを非表示/違反報告)
夜空ｻﾝ - とても面白いです!更新頑張って下さい!応援しています! (2019年9月25日 7時) (レス) id: 2271f61f59 (このIDを非表示/違反報告)
ぼん(プロフ) - 幻 闇波さん» コメありがとうございます！！！面白くできるよう頑張りますのでこれからもよろしくお願いします！ (2019年9月24日 21時) (レス) id: ce4986fa2c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぼん | 作成日時：2019年9月24日 11時
