𓂅 ページ6
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確かに、いた。
微笑んで、地に足をつけて、確かにそこに。
「げん、かく……？」
美門がぽつりと呟いた声に、やっぱりここにいる全員がアーヤの姿を視覚していることを悟る。
『んーん。残念ながら、幻覚じゃないよ』
くすり、と笑ったアーヤは、墓石の上に降り立って、上杉を流し見る。
『まあ、上杉くんには幽霊なんて存在しない！って一蹴されちゃいそうだけど』
そう言われた上杉は、自分の目と耳が信じられないのか、ぽけっとしたままアーヤを見つめている。
「ゆーれ、え、あーや、……え？」
まだこの現実を昇華しきれていないのか、目をぱちくりさせる若武。
……そして、僕もそのひとり。
冷静に分析しているように見えるかもしれないけど、そんなことはない。
頭が絶賛混乱中で、本当にこれは現実なのか。
なんなら夢なんじゃないかって思ってるところ。
「……お、まえら、全員、見えてる、か？」
掠れた声で、上杉がそう言った。
その言葉に、こくこく、と若武、黒木、僕、美門、七鬼が頷く。
『え、そんなに私の存在信じられない？ここはドバーッと泣くところなのでは？』
そして、幽霊と化したアーヤは、きょとん顔で、いまだ僕たちを見つめ続けている。
恨み言を吐くでも、罵詈雑言を浴びせるでもなく。
ただただ、そこにいた。
「……本物、なんじゃないの、かな」
だからなのか、自然とそんな言葉が口からついて出た。
「……なんでそう思った？小塚」
「……だって、僕らが生み出した幻覚なら、現れた瞬間に、僕らに罵詈雑言を吐いてるはずだから」
上杉の問いに答えた僕の声は、とても静かだった。
心が凪いでいたわけではない。
でも、不思議と、落ち着いていた。
これが幻覚であれ、現実であれ、どうだっていい。
これは、僕らが生んだ、
たったひとつの�犧甅瓩罎┐棒犬犬燭海箸砲楼磴い覆い里世�ら。
「それに、幻覚なら、僕ら全員が見えてることに説明つかないでしょ？」
みんな、気づいてる。わかってる。
でも、認めたくないんだ。
�犧甅瓩�ら解放されることを願いながら、
ゆるされることを、心のどこかでおそれてるから。
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A - 完結おめでとうございます！掲載当初からずっと追ってきた作品で、毎日更新されていないか確認するぐらい大好きな作品です。本当に完結おめでとうございます。ここまでおつかれ様でした。そして、こんなに素敵で感動する、最高の作品をありがとうございます！！ (8月4日 12時) (
レス) @page50 id: 6c0c6ff6b3 (このIDを非表示/違反報告)
レイ - 完結おめでとうございます。主さまの書かれるどこか儚いような、綺麗でどこか切ない文章がだいすきです。 (8月3日 17時) (レス) id: 39b04079dd (このIDを非表示/違反報告)
ユメ - 完結おめでとうございます🎊私も天奏さんと同じでたくさん泣きまくりました。「春の向こう側で、きみを待つ」やあとがきで伝えてくれたことはとっても大切で、この話を読んで改めてまた、しっかり生きようと思わせてくれました。本当に天奏さんはすごいと思います！ (8月3日 15時) (レス) id: 6ccf209779 (このIDを非表示/違反報告)
ユメ - わかりました！あと土下座はしないでくださいね。こっちまで申し訳ない気分になるので！ (8月1日 12時) (レス) @page42 id: 6ccf209779 (このIDを非表示/違反報告)
天奏 - ユメさん» たいっへん長らくお待たせしてしまって土下座したい気分です有言不実行な作者ですみません……。あと一話更新したのち、完結まで突っ走れると思います！これはほんとです！！あともう少しだけ、彼らのお話に付き合ってもらえるとありがたいです。 (8月1日 9時) (レス) id: 9f30b1fbf3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：天奏 | 作成日時：2022年6月9日 16時
