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木陰に覆われたベンチがあいていたので、二人で並んで腰かける。
Aがケースからギターを取り出した。
木目が美しい、表面が鏡のように磨かれた飴色のそれ。
見た目はアコースティクギターなのに、お尻の部分にコードを繋ぐようなものが見えた。
気になって聞いてみるとエレクトリック・アコースティク・ギターと呼ばれるものだと彼女が説明した。
エレキギターのようにアンプに繋いで大きな音を出したり音を加工できるほか、普通に弾けばアコースティクギターの音色が奏でられるという便利な代物だそうだ。
彼女がそのエアレコをさっそく弾き始め、流行を意識した方の歌詞で歌い出す。
雑路にかき消されない、伸びやかな美しい声が響く。
彼女の歌声を耳にした何人かが足を止めてこちらを見た。
しかし、すぐにまた歩き始めてしまう。
歌い終わる頃になっても、興味を持って聴きに来る人はいなかった。
「全然だね」
とAが言い、俺は安い自尊心が少しばかり疼いた。
「いや、知らない曲だと興味を持ちにくいだけじゃないかな。あんまり人を集めるのもよくないと思うけど、まずは皆が聞いたことがあるような曲を歌おうよ」
それに「はいはい」と気楽に返事をしたAは、以前カバーしたことがあるという国民的な日本のバンドの曲を演奏して歌い始めた。
男性歌手の歌だが違和感がない。
Aは完全に自分のものにしていた。
とても情緒溢れる楽曲で、真夏に恋に落ちた歌の主人公に感情移入しそうになる。
なんと言っても聞いていてthe青春って感じがする。
歌声に気づいた何人かが、また足を止める。
視線をこちらに向けた。
それだせじゃなく、少し迷ったような素振りを足を見せながらも足を進ませてくる人がいた。
もう一曲、さっきと同じバンドのバラード系の曲で背景が本来なら男女で歌う楽曲なのだがそれも彼女は難なく歌いきる。
音域がバケモノだ。
演奏をし終えた頃にはちょっとした人だかりができていた。
大学生っぽい女性から四十代前半と思われる男性まで様々な人がいる。
誰もが知ってそうな曲を歌ったとはいえ、こうも集まるのはAの歌唱力があってこそだろう。
「思った以上に集まっちゃたね。もう大丈夫だから、オリジナル曲をやろうか」
「OK、じやあ声かけは任せるよ」
俺は集まった人たちに向け、
「次はオリジナル曲をやります。歌詞が二通りあるので、よかったと思ったら拍手してくれませんか？」
と思いきって声をかけた。
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蓮和(プロフ) - あやかさん» よかったです^^ おぉ！気に入ってもらえて嬉しいです！またご感想やもろもろよろしくお願いします^^ (3月4日 22時) (
レス) id: 69e5d6eaed (このIDを非表示/違反報告)
あやか - ありましたー！めっちゃ好きな感じのお話でした!!!これからの展開楽しみです！ (3月4日 7時) (レス) id: 61da00fff5 (このIDを非表示/違反報告)
蓮和(プロフ) - あやかさん» そうなんですね… えっと検索して一番上にでてくる目黒さんのお話私のです^^ 分かりにくくてすいません ^^; (3月3日 23時) (レス) id: 69e5d6eaed (このIDを非表示/違反報告)
あやか - すみませんログインがダメで..reoって検索掛けたんですけど、どれか分からなくてもう少し詳しく教えてください🙏 (3月3日 21時) (レス) id: 61da00fff5 (このIDを非表示/違反報告)
蓮和(プロフ) - あやかさん» こちらこそです^^ えっとログインってされてないですよね？それならreoと検索掛けてみてください^^ ログインされているのであればメッセージにきていただけると有難いです！ (3月3日 20時) (レス) id: 69e5d6eaed (このIDを非表示/違反報告)
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