憂鬱のシスター (ページ6)

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あの後、リリアによって私は寮へと転移
汗だくのセベクが、姫様！！何処へ居たのですか！？護衛もつけずにと行ってきた

私を探して、走り回ったせいか汗だく

そんなセベクに少し悪い気がして、ハンカチを取り出し拭いてあげた

「ひ、姫様‥//！？」

『ごめんね‥』

頬につけた傷、姫様それはどうしたのですか！？焦るセベク

たった、一掻きの浅い傷でさ彼等は心配する

毒も、致命傷でもなんでもないと言うのに
些細な傷だと言うのに
彼等にとって、この傷は《致命傷》と同じ

「A」

『‥兄様‥』

「僕の側へ」

『大丈夫ですよ、ご心配なく
いつか治る傷です』

「二度は言わない」

『‥‥‥』

威圧に耐えられる訳でもなく、私は兄様のそばに寄る

セベク達と別れ、2人きりの部屋

傷をなぞる指は優しい、兄様が一つなぞれば傷は直ぐに消える

ありがとうございますと頭を下げれる

A、どうして真っ直ぐ帰ってこなかった？兄様がそう言う

「学業が終わり次第、直ぐに寮へ戻る事は僕とお前との約束だ

何故、破った？」

『‥‥‥』

「黙っていたらわからない」

『‥‥‥』

「また、お前の身に何かあればどうする？
あまり僕を心配させるな‥」

『‥兄様が心配するような事、この学園にはありませんよ‥

昔のことです』

「今日、なかなか帰ってこぬと思ったら、傷を作りリリアと帰ってきた」

『兄様は心配し過ぎなのです
頬の傷一つで私がどうなると？

私はもう、子供ではありません‥』

「お前にとって傷一つだが、僕にとったら傷一つでも、だ」

『‥‥‥‥』

兄様の目を見た、その奥見えた冷たさ

傷一つでもつければどうなるか

行き過ぎた過保護からなのか、思考はこうなる

あぁもう、苦しい‥

自由、自由‥

私の自由は何処へ‥