天涯の巫女と付喪神様

4話 今日から桔梗 ページ4

『審神者』とは、刀の付喪神様を呼び覚まし、歴史を歴史遡行軍から守ると言う役目みたいで、紅丸さんと金太郎さんはその審神者候補者さんを、本丸と呼ばれる場所に連れてくるのが仕事らしい

本来来る審神者候補者さんが、このブラック本丸と呼ばれる場所に派遣される筈だったが
代わりに私が『審神者』としてこちらの本丸に赴任することに







「ブラック本丸はホワイトと違って、危ねぇ場所だ
お前、死ぬかも知れねぇ
それでも行くのか？」

「はい、なるって決めましたので
それにお誘いになったのは、紅丸さんではないですか」

「でも、でも！！
ほんとーーーーに、危ないんだよ！？
刀で切られるし、怪我しちゃうんだよ！！」

「大丈夫です
私にはもう、残ってる者はないですから」








お爺様も
お父さんも
お母さんも

もう、この世にはいない

私を待ってる人などどこにもいない

むしろ、いなくなってせいせいしてる人達の方が多い

それに私ももう、未練などない
元の場所も、あの家にも
思い出と大切な物はちゃんとここにある

だから、大丈夫








「これはナビゲーターのこんのすけだ
何かあればこの狐に言え
俺たちが駆けつける」

「初めまして！
審神者様！私はこんのすけにございます！！」

「こんにちわ、こんのすけちゃん
私はAです
よろしくお願いします」

「A様ですね！
よろしくお願いします！」

「ここで本名を名乗る事は禁ずる
神隠しに遭う可能性があるからな
審神者名はどうする？」

「審神者名？」

「まぁ要は偽名みたいなもの
本名を隠すために審神者になる子はみんな、偽名だよ」

「そうなんですか、審神者名は…えっと、







桔梗」









お爺様、お父さん、お母さん

私、今日から『桔梗』になります
お父さんとお母さんから貰ったAは、私の中で、思い出と共に生き続けます

お父さん、お母さん
素敵な名前を贈ってくれてありがとう

お爺様
『桔梗』の名に恥じぬよう
精一杯、頑張ります







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ようやく、次で刀剣たちと絡ませていきます

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