仕返し9 ページ10
どうも私ですよ。直前まで無言だった太宰(元マフィア)に組み敷かれて色々身構えてたら誘ってるのとか言われたAです。
思わず漏れた私の怪訝な声を聞いた太宰はまるで元マフィアとは思えぬ、この世に毒気など存在しないと言わんばかりのきょとん顔を浮かべていた。きょとんとしたいのはこっちだよと思いつつ、そういえばこいつはどうしようもなく頭の回転が早いくせに、時々謎思考をぶちまけるタイプだったことを思い出して気を取り直す。
「あのね太宰、なんで私があんたを誘ったことになってんの?」
。
「私と心中したいのかなって「何で?」・・・?」
不思議そうにこちらを見つめる恋人を見るとため息がでてきて、先ほどまで怯えていた自分が馬鹿らしく思えてくる。私が心中のお誘いをかけるだなんてそんなことあるはずがないのは分かっているだろうに、何をどうしてそうなったものか。
「心中する気なんて更々ないわよ、なんでそんな思考になったの」
2度目のため息を吐きながら起き上がろうとすれば、やんわりと太宰に押しとどめられる。
「考えても見てよ、私がいながら敦くんにこんなふうにくっついちゃって、」
するりと私の頬を撫で下ろし首につけた黒いチョーカーをその長い指先で引っ張ると、中途半端に起き上がった私の耳元に口を寄せゆったりと甘く低い声で囁いた。
「私に殺してほしくて、あんなことをしていたのかと思ったんだ」
そうだろう? 再び顔を離しこちらを見つめる太宰の双峰は底冷えするような冷たさを帯びていて
それでも確かに含まれる甘い熱に、そんな未来も良いのかもしれない。そう思ってしまった自分がいた。
「さぁ聞かせておくれ、A。どうしてあのようなことをしたんだい?」
冷たい視線を向けられ、けれども熱を孕んだ声で囁かれて。
その美しい指先が私の紅い唇をつうっと撫でてしまえば、これ以上隠し通すことなんてできなかった。
「私、見たのよ。あなたが───────」
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柏村 - ヤッバイ超面白い(語彙力)。・・・・・あの、仕返し10の、合うションって、アクションじゃないですかねすいません間違ってたら。もしなにいってんだコイツってなったら掃除機かなんかで吸ってください(マジでなにいってんだコイツ) (2018年7月15日 0時) (レス) id: 67a0056d03 (このIDを非表示/違反報告)
榛名(プロフ) - ゆーるさん» 提供ありがとうございます〜!素敵ですか、嬉しいです^^花霞綺麗な苗字ですね、新しい主人公が儚い系なので合いそうです。その方向で検討してみます〜! (2018年4月30日 20時) (レス) id: e4369de0d9 (このIDを非表示/違反報告)
ゆーる - はじめまして、コメント失礼します!お知らせ見ました。個人的には今の夢主ちゃんの能力素敵だなあと思うので、そのままだと嬉しいなあと思いました!苗字もそのままがいいと思います。ただ、花霞も可愛いなあって思いました! (2018年4月29日 20時) (レス) id: 2e4433e0e4 (このIDを非表示/違反報告)
榛名(プロフ) - ワッさん+aさん» ありがとうございます〜!夢主褒めていただいたのは初なので嬉しいです!GWで大量更新できればな〜と思ってます! (2018年4月29日 19時) (レス) id: 4796646cb6 (このIDを非表示/違反報告)
ワッさん+a(プロフ) - 面白いっ!!!思わず吹き出しましたっ!!嫉妬する主人公が可愛すぎですっ!更新頑張ってください! (2018年4月29日 6時) (レス) id: 0cdcac71cf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:榛名 | 作成日時:2018年4月2日 4時