太宰さんの女癖が悪すぎるので仕返しをする所存である【太宰治】

仕返し１ ページ2

立てば勺菊座れば牡丹歩く姿は百合の花――――この愛すべき横浜の一角に立つ武装探偵社の華こと、花森Aとは私のことである。


美しい黒髪に透き通る白い肌、小さく卵形の顔に並ぶパーツは均整がとれていて自分で言うのもアレだがかなりの美少女(22)だよ私。当然幼い頃からチヤホヤされまくり・・・と言いたいところだがぶっちゃけ幼少期〜青年期までの私はひどかった。本当にひどかった。末代までの恥である。もう少し具体的にいうと若さに任せてポからはじまるあの組織に身を置き色々やらかしまくったのだけれどそこはまあ割愛するとしよう。


そんな私も御年22歳。身も心も落ち着けてもよい頃合いである。恋人もいるしそろそろ・・・なんて思っていた数秒前の私を殴りたい。心の底から殴りたい。およそ１００ｍ先のカップルらしき距離感０の男女の男を見てみろ、あれが私の恋人だよバーカ(白目)近くにいたおじさんが突然の美少女の白目をむいた姿にびっくりしているけれどごめんいまそれどころじゃない。アッまってあいつ女の手とりやがった・・・と思ったらキスした〜〜〜〜！！！跪いて手の甲にキスしたよ〜〜〜〜〜！！！はっまってあいつ私の恋人だよね？？えっまってマジ意味わからん卍なんですけど。全部私の妄想？この四年間の出来事は全部妄想だったの？？んなわけあるかよクソが恋人最終ステージまで進んでるわ！！！(最終ステージがどんなものかはご想像の通りである)


なーんて私が一人あらぶっている間に件の男女は逢瀬を済ませて互いに帰路に着いたようである。ちらりと見えたあいつの顔は控えめな微笑みを浮かべていて、あれ私あいつのあんな顔みたことあったっけ・・・？と思っているうちに曲がり角に消えていった。



さて、一度状況を整理してみよう。まず私の恋人が距離感なぞクソ食らえといわんばかりに女性と歩いていた。まあ・・・うん、よく考えたら職業柄ありえないことでもないしセーフにしておこうか。次に跪き手を取って・・・？うん？普通依頼人相手にそんなことやるか？いや待てよ、以前ポのつくマフィアから来たお姉さんにも同じことをやっていたな、もしかしたらあの女性は結構大物なのかもしれない。よしこれもセーフだ。さて手を取った後は確かキスを・・・。







ア ウ ト だ わ







私は花森A、武装探偵社の華と呼ばれる女。
座右の銘は「美しい花には毒も棘もあるから気をつけな」



恋人の太宰治に！仕返し！します！

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