孤独な少女は知っている 番外編

若武の誕生日1 ページ1

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今年は暑い。猛暑だ。

ニュースでは、過去最高だとか、そんな言葉ばかり聞いた。
40℃超えるとか、暑いにもほどがあるだろ。
紫外線も強いから日焼けするし……はぁ。

勿論私は、こんな日に外には出たくなかった。
クーラーの効いている部屋でのんびりと過ごすのが、1番良い。




だが今日は、若武の誕生日なのだ。
私はまだ絡みも少ないので、当然このことは全く知らなかった。
強引で、横暴で、目立ちたがり屋で、と、最悪なイメージだった。


まあ最初にあんな大勢の前で引っ張っていたからな。
和彦からかかってきた電話で、理解することができた。




「あのね、Aの家で、若武の誕生日を祝いたいんだ。
出来るだけ目立った、派手なのをした方が良いと思って。」

若武は、何故そんなにも派手さと目立つのを強調したいのか、
と思ったが、断る理由もないので、私はオーケーした。




探偵チームKZに、ほぼ強引な感じではあったが、
あのお蔭で入れたし、上杉とも知り合えたわけだしな……


少し呆れたはいたものの、私はそれをすごく楽しみにしていた。




誕生日の人が被る帽子。
豪華な飾りつけ、クラッカー、パーティー用具。
そして高級であり豪華な誕生日ケーキ。

こんなに沢山のものを持って帰らなければならなかった。
両手が重い。すっごく重い。




車で本当は行きたかったのだが、
メイドのリリーは、海外に行ってきますと言って、どこかへ行ってしまった。
自由人過ぎるだろ本当に。まあそんなとこは嫌いではないのだが。


こんな暑い中、思い荷物を持つなんて、なんの罰ゲームだよ。
日傘を差しながら、何とか私は家へ急ぎ足で向かった。





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