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光side
「少しずつな。あんまりいっぱい食べると胃がびっくりしちゃうから。」
どろっとした流動食、それをスプーンで掬って口に運ぶ侑李を見つめてほっとしつつ、カルテにチラリと目をやる。
今日の体温は37.8度とやや高め。
脈拍は134と早めだ。
血圧は低いし、体調が安定しているわけではない。
それでも、胃潰瘍になってから1週間も経てば漸く食事も口から摂取できるようになった。
最初こそは水さえも吐き出してしまったけれど。
「……も、いらない、」
「ん、わかった。よく食べれたな。」
殆ど減ってはいないが一口だけでも食べれただけマシだ。
胃潰瘍を作った原因はまだわからなかった。だから褒めて優しく接してやるしか今は治療法がない。
何かしらのストレスが原因だとは思うけれど、そのストレス源がわからないのだ。
今まで吐血したことなんてなかったから。
「侑李どうだった？」
「んー、あんまり食べれてないけど一応口にはできたよ。」
伊野尾の問いかけに応えつつ、カルテに病状を書きこむ。
ここ3日ほどは同じような内容である。
「毎日発作はきついよなぁ〜」
「多分、発作が起きる恐怖心もストレスになってると思うよ。夜中の喘息発作も増えてるし。」
胸を頻繁に痛がるようになった侑李は1日に一度、大体昼から夜にかけて心臓発作を起こすことが多かった。
それに加えて夜は喘息の発作を起こし睡眠もまともに取れてはいない。
ストレスだって溜まるだろう。
胃潰瘍の治療をしてもまたすぐに胃に穴でも開いてしまう。
我慢強い侑李のことだ。きっと不安もすべて隠し通そうとしてしまうのだろうけれど、俺たちがなんとかしてやらなければ意味がない。
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新道踏切(プロフ) - 面白くて一気読みしてしまいました！またの更新待っています(*^^*) (2020年12月4日 16時) (
レス) id: 7158c48a17 (このIDを非表示/違反報告)
ちる - すごくいい話ですね！期待してます！ (2020年3月8日 0時) (レス) id: 86380dcbb6 (このIDを非表示/違反報告)
みこ - ちねんさんのお話を検索してこちらの小説を見つけました。続きを楽しみにしています！ (2020年3月2日 16時) (レス) id: cf2ae7ce49 (このIDを非表示/違反報告)
はなん(プロフ) - 面白いお話ありがとうございます 続きを楽しみにしています！ (2020年2月26日 19時) (レス) id: 039a9f3787 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぱむこ | 作成日時：2020年2月20日 21時
