君の世界に光を【小森隼】 (ページ6)

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episode5 ページ6

玲於side

今日もうるさい隣の席。

それは遡ること１週間。
この高校に入学した日の朝だ。

知ってる人が全くいないこの学校。
人見知りで、よく周りからも警戒心が強いと言われる俺は、案の定自分から友達なんか作れるわけなくて、

むすっと1人で携帯を弄っていた。

そんな時に、教室に入ってきた1人の女の子。

なぜだかはわからない。だけど、

なんつーか、自分を持ってて、凛とした感じに

心惹かれるとこがあったのは確か。

その子も俺と同じく人見知りなのか、

誰とも話そうとしない。

窓の外をひたすら眺める彼女に見とれた。

かわいい、とか、、きれい、とはまた違う。

なんて表すのが正解なのかわからないけど、

君を見たあの瞬間から、すごく惹かれた。

それなのに、その少し後に入ってきた

金髪のツンツンしたやつ。

入ってくるなり俺に声掛けて、まぁ、そりゃ嬉しかったけど。

慣れてくるとこれがうるさいんだ。笑

そして、こいつは彼女にも声をかけた。

そこで初めて聴いた彼女の声。

それは、強そうな見た目とは違って、

今にも消えて無くなりそうな掠れた声のように聴こえた。

いつもならありえないけど、

俺は手に持っていたスマホの画面が真っ黒になっていたことにすら気づかないくらい、

なんなら、スマホをしまってしまうくらい、

君に、興味を持ったんだ。