【鬼滅の刃】 無表情少女

感情22 ページ26

「あ、お、俺!!!!!我妻善逸って言うんだけど……その、きききききき君はなんて言うんですか」


挙動不審。第一印象はこれだ。


『十六夜朧です。因みに今私達の前で物凄い頭突きを繰り出した竈門炭治郎の幼馴染です。』


自己紹介と共に炭治郎の頭突きが炸裂し物凄い音が響く。


善「うわあああああ!!音!!頭骨割れてない?!」


頭突きの衝撃で猪頭が落ち顔が露わになる。


善「女?!え?!顔……?!」


「なんだコラ…俺の顔に文句でもあんのか……?!」


文句は言っていないのだが。
それにしても見た目麗しいのにしたがムキムキしててなんとも言えない。
隣の我妻善逸さんも同じ事を考えていそうな表情を浮かべている。


炭「君の顔に文句はない!!こぢんまりしていて色白でいいんじゃないかと思う!!」


いやそれは男性に言う言葉なのだろうか。



「殺，すぞテメェ!!かかって来い!!」


炭「駄目だもうかかって行かない!!」


ああだこうだ言い合っているうちに自己紹介をしてくれた。嘴平伊之助くんというらしい。


炭「どういう字を書くんだ!!」


伊「字?!じっ……俺は読み書きができなぇんだよ、名前はふんどしに書いてあるけどな……」


そう言い残し、彼は白目を向き、泡を吹いて倒れた。恐らく脳震盪だろう。炭治郎が力一杯頭突きしたから。


善「(えっ怖っ……炭治郎額から血も出てないしどんだけ頭硬いんだ……猪は失神してるのに……)」


『全く持って同感です。我妻善逸さん。』


あれ初めて見ると凄い頭突きですよね、と顔に出てる彼に声を掛ければ再び顔を赤くしてどもる。解せぬ。


善「ね、ねぇ朧ちゃん!!!!!俺の事は善逸って呼んでよ！ね？！？！」


『…善逸？』


善「ｷｬｱｱｱ!!素敵ｯｯｯｯｯｯ!!なんだろう、胸の高鳴りが収まらない!!無表情なのに!!」


『怪我をしているんだから、大人しくしてくださいね』


そうこうしてるうちに嘴平伊之助くんが起き、亡くなった方の埋葬を済ませ山を降りる。
因みに満身創痍の善逸は私が横抱きにしている。炭治郎が背負うと言ったが炭治郎は肋が折れているため却下。善逸は伊之助は嫌だと言い張った為消去法だ。


善「どうしてこうなったの?!?!女の子にこんな風に……ごめんなさい……ああでも朧ちゃん暖かい……」


代わりに背負っていた大太刀は伊之助に持ってもらっている。心配だが怪我人優先だ、致し方ない。


『因みに私も肋折れてる』


炭治郎にめちゃくちゃ怒られた。

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