第6話 ページ8
そうして空を見上げながらプレゼントを探していると黒い物体が空中で回転しながら落ちてきているのが見えた
なんだあれ…細長いな…プレゼントって言うからてっきりボックスとか、もっと立体的な形想像してた
てか今気づいたがもしかして第3の選択肢でプレゼント(怖)の可能性もあるのか…?
1度そう思うと落ちてくる黒い物体が途端に劇物に見えてきたな。黒いし。爆弾とかの色だし。そもそも不吉な色だし。
「…そういえば菫色の石も空からだったな…」
てことは待てよ?どちらも神様のプレゼント+空から降ってきてる+体勢を変えただけで殆ど移動していない自分=…
「あ」
答えを口に出す前に細長い黒い物体はペシーン!といういい音をたてておでこに着地した
ですよね。
石もおでこに落ちてきたし2回目もそうなるんじゃないかと思ったよ
「にしても危ねぇな垂直にして当たってたらたんこぶできるとこだったじゃん」
『いや罅はいくね』
そんな恐ろしいものの姿を見てやろうとおでこの上に乗った物体をふんっと頭を降って落とす
カチャという音と一緒に太ももにのっかった重みとその見た目に思わず「ギャ」という奇声をあげる
『どう?かっこいいでしょ?』
物語の絵や歴史の教科書でしか見たことの無いそれが…、「刀」がそこにあった
思わぬ代物に頭の中には「銃刀法違反」という単語が泳いでいる
まさかの(真剣)と(怖)のミックスかよ
真剣だけに刀ってか?やかましいわ
『絶対に折れたりしないし刃こぼれもしない。劣化もしないし常に切れ味最高の一級品さ!』
「そんなお素晴らしいものを人のおでこに当てないでください殺す気か」
ワンチャン殺されてた代物だが刀について知識のない私でも神様の言う通り一級品なんだと分かる
真っ黒な鞘には蔦のようなものに花が散りばめらおり、柄には艶のある糸で加工されているし、鍔はとても洗練された細かい模様が刻まれている
恐る恐る、鞘から刀をそっと抜いてみる
覗いた刀身の輝きが本物だと証明している
そっと刀身を元に戻して神様に質問する
「これがプレゼントってことは…サポートアイテムか何かで…?」
『サポートではないかな。君が戦うための手段だ』
「た、戦う?!」
『鬼がいるっていったろう?戦うための手段がなければ君が死んでしまうさ!』
その言葉にゾッとする
言葉自体にもそうだけど、この人がなんとも軽く命が消えることを言ってきたことに
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作者名:こはる | 作成日時:2020年12月16日 0時