第14話 ページ16
お互いに自己紹介やら世間話やらしながら山の中を進んでいく
「こはるって言うのね!どう書くの?」
「心って書いて太陽の陽で
「素敵な名前ね!私の名前はアズマよ」
アズマはすごくはつらつとしていた。そりゃあもう、はつらつと
やれ自分の歳はいくつだとかやれ自分が料理すると全部炭にしちゃうやらやれ師範は綺麗で美しい人だっただとか
マシンガントークってこういう事を言うんだなってくらいはつらつと話しかけてきた。いや、ほぼ相槌しか出来てないからトークでもないな。マシンガンだよマシンガン
彼女は鬼を切る時以外常に自分のことを話していた。そう、鬼が人間を食っていても叫んでいても死んでいても
何の話をしていたか此方に聞きながら刀についた血を払うアズマからはゾッとするものを感じる
いや、そうじゃないのは分かるんだけどさ。絵面だけだとニコニコしながら刀持ってるからサイコパス感が滲み出て仕方ない
顔がいいから尚更ね〜…こっちが殺られそうで冷や汗が止まらないわ
それを悟られないように会話の続きを教えながらアズマについていった
1日目は無事生還。今は朝でアズマと別行動しながら食料集めをしていた
「緑色緑色…これ?」
『そうです。それとこの先にある川で魚をとりましょう』
石ちゃんの案内に従いながら風呂敷代わりにしたスカーフの中に教えて貰った食料を詰め込んでいく
アズマとは交代で家事と睡眠を取るように話あっていて今はアズマが寝て自分が家事をする番
サバイバル用品は一切ないが石ちゃんがいるのでノープロブレムである
ほんとに優秀…!疲れきった身体に染みる優秀さだわ!(?)
川のほとりに着き刀を鞘から抜いて川に垂直になるように持つ
『3、2、1、「はい!」』
石ちゃんのカウントダウンと同時に川に振り下ろすとドスッと刺さった感覚が伝わる
持ち上げて見れば刀の先には魚が刺さっている
それをササッと刀で下処理をして拾った枝でさして焼く
神様がくれた
思い出しイラッをしながら同じ作業を繰り返して魚が焼き上がるのを待っていると、必要なこと以外聞いてこなかった石ちゃんが
『…大丈夫、ですか』
と話しかけてきた
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作者名:こはる | 作成日時:2020年12月16日 0時