おかしな総統サマ〈男主〉 (ページ7)

今日:7 hit、昨日:1 hit、合計:5,683 hit

2，軍隊長と総統ページ7

わたしが彼に拾われたのは、この国ができてからすぐ。
路地裏で、丸まっていた頃の私。

「おや、こんなところに女の子。」
ﾘｦ「!」

人から物を盗ったりして生きながらえていた私は、彼に見つかる。

「随分と生意気なお嬢さんだ」

そのときも、物を盗ろうとした。
でも、ばれた。
そのまま城に連れて行かれ、名前つけられて、彼の変な性癖を知って、全力で反抗して。
彼にいたずらする度に、

「またわっるい顔して。
少しはお先真っ暗になったらどう？」

などとぬかす。
いつしか彼の期待に応えようと、どんどん強く、屈強な、彼の右手へと私は変わっていった。

「リヲン。君を軍隊長に任命する。」

そのときはうれしかったけど、物騒な肩書きだ。
好きじゃない。

でも私は、彼に足の先から頭のてっぺんまで、全て捧げてしまってもいいのだ。

それだけ期待しているし、依存している。