全日本ユース専属マネージャー season3【ハイキュー】

#111 ページ29

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「よくやったね」

「Aさ…！」



疲れきった顔だった影山くんの顔に少しだけ元気が出てきた。

私を見るだけでそうなるなんて、ちょっとわかりやすいなとも思ったけど、それも影山くんの個性だな、なんて少し考えた。



「センターオープン、本当に使うと思っていなかった」

「…Aさんが言ってくれたから、使おうって思いました」

「そっか」



ようやく絞り出したのがその3文字だった。

彼からそんなセリフが出てくるなんて、想像もしていなかったから。



「孤爪さんが知っているステータスを、裏切ればいい、なんて思いつきませんよ普通。」

「それが私と影山くんの違いかもね」



“そうかもしれないです”

短く肯定した彼らしくもない姿。



影山くんが春高で成長していっている姿に、目を奪われた。



「本当に、よく飛ぶね」

「あ、ありがとうございますっ！！」



私がそう言うと、日向くんは本当に嬉しそうに笑顔を浮かべた。

こういう所も彼のいい所なんだろうな。自分に素直で、正直な所。



「なんだよ！」

「…いや、別に」



影山くんがそう言うと、日向くんが“なんだよ別にって！！”と騒ぎ出す。

どことなく二人らしいやり取りに、思わず笑みを浮かべてしまった。



そんな私を見た影山くんは日向くんの頭を掴んだまま、彼は私に頭を下げて先輩たちと奥に戻って行った。



“頭掴むのやめろよ！！！”

日向くんのそんな叫び声に、やっぱり面白くて笑ってしまった。

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