全日本ユース専属マネージャー【ハイキュー】

#２８ ページ29

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そんなこんなで連れてこられた伊達工業高校。


一応下調べは軽く行った。



この近辺では“伊達の鉄壁”と称されるブロック。



県内ベスト16には必ず食い込むそれなりの強豪校。



「…でもこの威圧感は想定外だ…」



工業高校ということもあり、女子も少なく、威圧感は尋常ではなかった。



恐らく、ブロックのレベルは県内トップ。



全国でも通用するのだろう。



「春高予選以降、更にレベル上げてるって聞いてる。」

「それを盗んで帰ろうと…」



それが出来れば苦労はしない。



でも、同じブロックを仕上げるのは、恐らく至難の業。



多分監督がこれを組んだ理由は、



「慣れるため、ですよね」



監督が少しだけ口角を上げる。



「嗚呼、この半年でさらに向こうへ磨きがかかった伊達工のブロック。…それに、慣れろ。」



全国でそういうブロックが立ちはだかった時、狼狽えないように。



この人、指導者としてはピカイチだ。



「あれ、コート上の監督さんじゃ無いっすか。」



唐突にかけられた声に反応し、振り返るとそこには伊達工のキャプテン二口堅治が立っていた。



「バレーやめてる理由は知らないっすけど、バレー好きなら代理入ってもらえませんか」




…は、代理…？



「私打つのは…」

「女子に打たせるわけないっすよ。ポジションリベロ。アンタの本業してください。」



元々着いてきた理由は、烏野の観察。



つまり…



「フロアディフェンスは働かせないでよね」



彼は“上等”と薄く笑う。



伊達の鉄壁 見せて貰おうじゃないか。

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