きみのて(バンビズ) (ページ23)

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「ただいま。」
「あれ？まだ帰ってきてないんですねー。」

家に着き、ドアを開けるも部屋の中は真っ暗で。靴も見当たらないからあの2人は帰ってきてないことが分かる。

「良かった。料理が無事で。」
「何でさっきから料理のことばかり気にしてるの？」
「我が家にはリスが居るから。」
「へ？あ、ああ。」

リーダー、納得してくれてありがとう。まぁリスって言い始めたのはリーダーなんだけど。

「たっだいまー！」
「ただいまぁ。」

買い出しから帰ってきた2人。リーダーがシャワーを貸してと言いバスルームへと行ったところ。

「あれ？大ちゃんは？」
「お風呂。シャワー浴びたいんだって。」
「そっかぁ。あ、これ。」
「さんきゅ。」

翔は落ち着かない様子でウロウロしている。何も手伝えることはないんだけれど。

「翔ちゃんこっち来ちゃダメだよ。」
「分かってるよ…。」

キッチンには入らせない。入られたら困る。非常に。

「松潤、シャワーありがと。」
「ああ。」

リーダーが出てくる。ここで翔とご対面だ。リーダーも翔も緊張している。

「えーと…翔くん…？」
「さ、としくん？」

独特のイントネーションでリーダーの名を呼ぶ。リーダーは既に泣きそうだ。
翔に抱きつきに行こうとしたそのとき。

「いっ…！」
「翔くん？」

あの頭痛が翔を襲った。