黒猫とウイスキー【YG】

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「ナナ、彼におすすめのウイスキー出してあげて。」



オーナーに言われ、ボトルが並ぶ棚の方を向いて
気づかれないように小さくため息をついた



MS「彼女、プロ意識が強いんですよw」



ミンソクさんがわざと、からかうようにシュガさんに小声で話しかけたのが聞こえたから
大きな咳払いをしてミンソクさんを睨んだ



MS「ん？何かな？どのウイスキーを選んだの？」



とぼけた顔をする彼を無視して
“山崎12年”をカウンターに出した。



YG「山崎…」




『山崎12年はフルーティで飲みやすいです。
完全に私の好みなんですが…』





YG「ストレートでお願いします。」



ウイスキーは好みが分かれるから
初見のお客さんにすすめる時は緊張する。



ストレートグラスに琥珀色のウイスキーを注いで
シュガさんの前に置いた



グラスに口をつけ、ゆっくりグラスを傾ける彼の横顔がすごく綺麗で息を呑んだ




YG「…うん、美味しい。」




シュガさんの言葉を聞いてホッとして
表情が緩む




MS「僕も飲みたいなぁ」



ミンソクさんが甘えたようにオーナーを見つめると
「ナナ、ミンソクと僕にもお願い」と笑った



それからウイスキーの話で盛り上がり、１時間ほど滞在したオーナーとシュガさんはお店を後にした。

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