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初めて彼と会ったのは、高専に入学前の手続きをしに来た時だった。
桜に埋もれた石畳を歩いていると、真横を影が抜かしていった。
通りすがりに交わった視線。私は目を見開いた。
柔らかく白い日射しによく透き通る白髪に、サングラスから覗く宝石のような瞳。
通りすがる一秒にも満たない瞬間が、本当に長く感じられたのは酷く久しいことだった。
私の歩幅の倍はあるだろう歩みを止めることなく、彼は先を行ってしまう。
何故か引き留めなければと、目についた彼の服装から適当な
「あっ、あの！高専の生徒さん、ですか...？」
足を止めた彼は、徐にこちらへ振り返った。
つい先程まで端正としか言い様のなかった真顔が、眉根を寄せて歪められた。
「あ？見りゃ分かるだろうが。てか、お前誰だよ。」
顔からは想像もつかない口振りというギャップに、私は少なからず衝撃を受けた。
自身よりうんと背高な彼からは、威圧感が犇犇と伝わってきた。
「私は、
「ハッ、誰が教えるか。大体、それこそ見りゃ分かるだろ。」
「綺麗な方だということは分かります。」
「はぁ？？お前一般人かよ。
...チッ、面倒臭ぇ。」
息を吐くように悪態を漏らす彼は、誰かへ連絡を掛け始めた。
そんな様子も様になるなと関心していると、ズイと携帯を突き出された。
「...ん。」
「あ、有難う御座います...？」
当惑しながらも受け取った携帯を耳元へ近づけた。
どうやら高専の教員に連絡してくれたようで、ふと、迷子と勘違いされたのかと思った。
事情を話した上で校舎への案内を聞き、携帯を彼へ返した。
「は？お前此処に入学するのかよ。」
「...お名前、五条と言うのですね。確かに見た目で分かれという話でしたね、すみません。
ところで、“六眼“はそんな色をしているんですね。始めてみましたけど、綺麗ですね。」
「何が言いてぇんだよ。」
「...？綺麗だなと。」
「だから！そうやって媚びとこうっつー魂胆かって訊いてんだよ。」
「何故媚びるんですか？」
「はあー？？俺が五条悟だって聞いたんだろ？呪術師関係者でお前みたく「綺麗」だとか言ってくる奴は、大抵が下心ありきでしかそんなこと言わないんだよ。」
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カナデ(プロフ) - 好きです！！更新頑張ってください！ (2022年10月26日 20時) (
レス) @page21 id: d6342d80f2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：馬×3 | 作成日時：2021年12月30日 16時
