君と僕のアオハル (ページ6)

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5.★ ページ6

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Aside

それからの授業も特に面白くなくて、たまに吉野くんが話しかけてくることに相槌を打ちながら昔のことを思い出してた

1番窓側だから街の景色がよく見える

あそこの小学校で翔吾くんと出会ったな、とか
三角公園にも一緒に行ったなあ、とか
そういえば二人でイタズラした先生まだ小学校にいるかな、とか

この街のどこを見渡しても翔吾くんとの思い出ばっかりだ。随分昔のように思えるけどこの気持ちはあの時からずっと鮮明なまま。

薄々感じてた。
私たちは好きあっていたよね。

私は今でも翔吾くんのこと好きだけど、翔吾くんはどうかな？もう彼女とか出来たりした？今誰かのことを想ってる？

『Aちゃん、チャイム鳴ったけどどうかした？』

「あれ、いつの間に…」

『その調子やと授業ちゃんと聞いてへんな笑』

「翔吾くんに言われたくない笑」

『それもそうやわ笑ほら、お昼お昼！！』

「うん！」

…いいや、翔吾くんに彼女がいても想い人がいてもいい。今こうやって私に話しかけてくれる時間は私だけの翔吾くんだから。

好きな人と友達と食べた転校初日の学食はそれ以降のどんな日よりも美味しかった気がする。

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