かごの中の鳥 ページ19
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札幌2日目の朝。
『……やっべ』
大マヌケや……
昨日は遥輝との電話を切ってすぐにベッドにダイブした。
ただそのまま寝落ちてしまっていたようで、メイクはおろかコンタクトまで付けっぱなしだった。奇跡的にiPhoneの充電ができているのは良いとしよう。なぜか電源も切ってたけど。
お酒はビール1杯とピニャコラーダしか飲まなかったから2日酔いはない。でも移動もあったし、知らず知らずのうちに疲れていたみたいだ。
『しんど……』
すぐさま起きてコンタクトを外し、パッパと服と下着を脱ぎ、バスセットを持って浴室へ駆け込む。
『あー……』
メイクをはぎ取り、髪の毛を洗って体を洗って……
浴槽にはお湯を貯めてゆっくり浸かる。チェックアウトまでは比較的余裕がある。お風呂上がったら少しゆっくりして時計台にでも行こうかなあ、なんて思っていた。
プルルル、とフロントからの電話がかかってくるまでは。
『もしもし』
体を拭いていた時にその電話がかかってきた。
「南條様でしょうか」
『はい』
「お連れ様がお待ちなのですが……」
『お連れ様？』
そんなのいたっけ？
マネージャーは帰ったはずだし、観光も1人でするつもりだし、そんな人いないはずだけど……
「はい、ニシカワ様がお待ちです」
『え』
ニシカワってあいつしかおらんやん。
『すみません、そこで待っていてほしいと伝えてください』
分かりました、とフロントの方が愛想よく返してくれる。電源ボタンを長押し、iPhoneを起動させてパスコードを打ち込む。
ロックを解除した瞬間に100件越えの鬼のようなスタンプとメッセージ、着信不在が読み込まれた。もちろん全部ニシカワから。
『うわあ……』
やっぱりLINE交換せんければよかったわ……、と軽く後悔する。あいつ何してんの……。下着を身に付けていると、ニシカワから電話がかかってくる。
『おい西川』
「おはよ、やっと起きた？」
『呑気に言うてる場合かボケ！』
「そない怒らんでええやんか！ 心配したで！ 何回LINEしても未読やし電話も繋がらへんし！」
『お風呂入ってたの！ 着替えてる途中や！！』
「お、お風呂！？」
電話越しに酷く動揺した声が響く。
『で、どうしたん？』
「あ、あのさ、」
遥輝は少し緊張したように一緒にジム行こう、と誘うのだった。
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あおやなぎ(プロフ) - はるちゅんさん» ありがとうございます(^^) これからじゃんじゃん進めていくので楽しみにしていてください〜！ (2019年9月1日 23時) (
レス) id: c05e59e944 (このIDを非表示/違反報告)
はるちゅん(プロフ) - うおっ、最強！更新頑張ってください！お気に入りに入れます！ (2019年9月1日 22時) (レス) id: 3445983938 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あおやなぎ
| 作成日時：2019年8月29日 22時
