新人巡査 ページ3
〜・〜・〜・〜
男が淡々と持論を語るなか、私とジェニファーは引きつった表情で彼を見ていたが──
彼はそんな事など気にもとめず、そこら辺に脱ぎ捨てていたコートをさっさと羽織ってドアに向かっていった。
彼はいったい何者だ?気づけば私は微かに動く口を開いていた。
「待て。君はいったい何者だ?」
「僕はフール・バッカス。
昨日入ったばかりの新人です。あなたのお名前は4時間後にお伺いしますよ警部」
「どうして私が警部だと?
ジェニファーから聞いたのか?」
「ジェニファーが胸につけているバッチ。それは警部補差を意味するものだ。そんな彼女のとなりにいるあなたは─────
簡単でしょう?」
度肝を抜かれた。彼はニヤリと口角を上げ、唖然としていると"いい夢を"といううさぎが飛び跳ねたような声が響いた。
シュウウッと音を立てて扉が閉まる。
私が一番最初に彼に抱いた印象は"変わり者"。だがそれとは反対に、どこか"期待"に近いものを感じていたのも確かだった。
呆気に取られて眺めた窓からは、この街ロンドンに霧が立ち込めているのが見えた。
振り子時計は午前5時を告げる。いま思えば、この午前5時、この真っ白な光景こそが、すべての始まりだったのだ。
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クロユリ☆★(プロフ) - ここりどらすさん» わあ、嬉しいです!ありがとうございます(^^*) (2019年8月23日 1時) (レス) id: 0bca962c48 (このIDを非表示/違反報告)
ここりどらす(プロフ) - 好きです。8点入れさせていただきました。 (2019年8月22日 23時) (レス) id: af90c931db (このIDを非表示/違反報告)
クロユリ☆★(プロフ) - ぐうたら猫さん» ご報告ありがとうございます!これからも頑張ります! (2019年2月8日 18時) (レス) id: 0bca962c48 (このIDを非表示/違反報告)
ぐうたら猫(プロフ) - こんばんは。誤字があったので、ご報告します。『彼の感情』の後半、機械が機会になってました。修正と更新、頑張って下さい! (2019年2月8日 17時) (携帯から) (レス) id: e6816c78e0 (このIDを非表示/違反報告)
クロユリ☆★(プロフ) - 夜桜さん» わかりました!拝見させていただきますね! (2018年8月14日 19時) (レス) id: 0bca962c48 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:クロユリ☆★ | 作成日時:2018年7月25日 13時