ヴァンパイア達のプリンセス

４ ページ4

〜







TH『ねぇ、お腹空いたｯ』





「さっき食べてましたよね…？」




TH『…Aを食べたいんだけどなぁ』




JK『ダメですよ。僕が最初に食べますから』




JN『そこは僕でしょ！』












ここに来てから、何日も経った。



手も出されたことがない。


正直言って、今までの生活なんかより、楽しい。


だって、話し相手がいるんだもん。


単純な理由だけど、全くもって危険なオーラを放たないヴァンパイア達に、




危機感なんて、忘れてしまった。









〜








「…暗いなぁ」




この大きなお屋敷は、今まで７人で過ごしていたらしい。




たくさんの部屋に、大きな敷地。


庭にバラ園とか噴水とかベンチとかある家、

初めて見た。





面白いのは、昼と夜が逆なこと。

ヴァンパイアって、やっぱり日光が苦手らしい。

童話みたいに、砂にはならないけど…


熱が出るとか、そんな感じ。














ここに来た次の日。

ジンさんに言われたことがある。



１人で庭から出ない事。

屋敷の中とバラ園以外で、怪我をしない事。

オオカミやコウモリを見つけたら、隠れる事。



…なんでだろう。


この世界は、人間界と同じようで、

車に、食べ物だって一緒。






まぁ、皆は飛べるから車要らないらしいけど。


















YG『お前、ここ好きだな』







「うわｯ…びっくりした…」






YG『まぁ、俺もだけど。』








今私が居るのは、バラ園のど真ん中。

左には黄色いバラに右には赤いバラ。


最近は、ここでナムジュンさんに貰った本を読むのにハマってる。







YG『今度は何読んでんの？』




「…小説。見ますか？」





YG『いい。俺には分厚すぎる』




「ははっ、ユンギさん…こういうの苦手そうですもんね、」




YG『ああ。自慢じゃねぇが、嫌いだ。』





「…ありがとうございます」




ほら、とコーヒーを出される。

ユンギさんは毎回コーヒーを持ってきてくれる。

一番最初は、苦すぎて…聞いてみた。





"YG『いや、悪ぃ…この世界にコーヒーなんて無くてよ。…最近若い人間の女がコーヒー…？を好きって聞いたから…人間界に行って持ってきたんだけどよ、嫌いだったか？』"






好きだよね、もう。

ブラックコーヒー好きだよ私。←





でも次の日には、いいぐらいの甘さになってて。



"「これ…」"

５→←３

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す