あの時の彼の想い【utit】

28話■ ページ30

side MafuMafu








｢あれ、掛かんないや...｣






電話を掛けても電源を切っているのか

全くかかる気配が無かった。









...なら、探すしかないでしょ









色々"彼"が行きそうな所を回り、

最後の場所。





彼が一番好んでいる場所。







ほら、やっぱり居た。









｢見つけ___｣



そう声を掛けようとした

けど彼の隣には誰かが居た。





黒髪ロングの女の人...







僕はそっとバレない程度に近づき

話を聞いてみた。






｢そらる、御免ね。全部私の性で...

こんな私が言えることじゃないって分かってるけど









.








Aのもとに行ってくれない...?｣







どういう成り行きでこの流れになったかなんて
どうでもいいくらい
その言葉に打ち付けられた。






僕は息を飲んだ。

彼の言葉を早く聞きたかった。









でも期待は裏切られたんだ









.









.









.









.









.









｢もう無理だよ｣

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