出久の双子の姉は愛されたい2 (ページ11)

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愛されたい55 ページ11

そこまで気づいた頃にはもう、プレゼントマイクの説明会は終わっていて、皆ぞろぞろと更衣室へと向かっている。

『勝己！出久！頑張ろーね！！』

勝「ふんっ」

出「うん！」

そして私たちはそれぞれの指定されたエリアへ行くためにここで別れた。

ワンポイントTシャツに黒がメインの金が入ったPLA○BOYのジャージ上下。

ジャージの上は前を開けて羽織る形できている。

Tシャツはこの間相澤さんに微妙な顔をされたたい焼きが水槽の中で泳いでいるイラストがどんっと胸あたりに書いてあるもの。

スニーカーもジャージと同じ製品で、黒メインの金が入っているものを履いた。

『(救助が点数制なら、救助も1位を取らないと…勿論、見に見えてる点数も1番じゃないといけない。)』

精神統一を測りながらバスに揺られる。

ついた演習場はD会場で、大きな門によって向こう側は見えない。

始まる前にイメージをし、自身の背中に羽を生やす。

イメージはホークスだ。

あの赤い羽は飛ぶだけでなく、人助けにもってこいの個性。

『(ホークスの個性はほんとに凄いよなぁ…いや、この個性を使いこなせるホークスが凄いのか…)』

などと考えを深めていれば、プレゼントマイクの気配がする。

マ「はい、スタート！！」

その言葉を合図に私は1人飛び出し、足にいっぱい力を込めて大きな翼で飛び上がる。

『お、ラッキー。市街地…しかも背の低い建物ばかりだから見渡すことができる。』

そして放たれている仮想敵を補足すると、私は個性をイメージする。

1からその場の状況にあわせて個性のイメージを練るなんてことはしたことがなかったから、出来るようになるまで苦労した…

今では少し時間があれば出来るようになったけれどね。

『(まぁでも今回はスナイプさんの個性ホーミングを元にイメージしてくかな…)』

スナイパーライフルを出して、仮想敵に向ける。

『ロックオン…もう逃げられないよ？』

私はそう言って引き金を引いた。