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太宰の煽りに一々反応していたら日が暮れてしまうので、僕は心を沈め直ぐに無心になった。


太「爆発を一番間近で目撃した人間に聞き込みに行く。」


その言葉に中原は聞き込みだと?と面倒くさそうに反応する。


中「敵を締め上げて吐かせて終わり、って話にゃなんねえのか?」


太「『なるわけないでしょ。』」


僕と嫌悪がまじる太宰の声が被る。


厭、話を聞き流す心算だったけれど余りに莫迦みたいな声が聞こえてしまったから…つい、ね?


中「第一、なんで爆発なんか調べるんだよ。調べるなら先代の目撃情報だろ?」


中原がご最もな事を云う。


確かに先代の噂と、あの映像の先代の正体を暴く。


そして、それを行った犯人を暴く。


なれば先代の噂を探った方が得策だ、と中原は考えたのだろう。


太宰は中原の顔を先程から眺めている。


そして太宰は自身の考えた先代ではなく、爆発を追う理由を話す。


太「追うべきは先代の噂じゃなく、《荒覇吐》本体の噂だからだよ。

蘇った先代が異能による偽装だったとしたら、異能者本人が《荒覇吐》の役回りを演じていることになる。」


鼻っから異能力による偽装だと思っている太宰はそう言う。


先代が本当に自身で蘇るなど有り得ない話だ。


僕なんかの異能力でもない限り。


太「どんなに完璧な偽装をする犯人でも、呼吸し、食事し生活するのは避けられない。そっちを追うんだ。」


そう言った太宰に中原はしかめっ面をする。


噂話が大好きな子供のいる《羊》。


散々調べたはずだ。中原もそう太宰に言う。


それで昨日の首領執務室で話した事が調べられた限界値なのだろう。


太「いくら《羊》の噂好きさん達でも、話を聞けない相手ってのはいるんだよ。」


にやりと笑いながら太宰はそう言った。


『その相手が今話を聞きに行こうとしている相手、という訳だよ。中原君。』


僕も異能での偽装だと考えているから太宰が誰に話を聞こうとしに行っているのかが分かる。


だから僕は太宰の行き先を知っている。

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作品ジャンル:アニメ
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かないろろ(プロフ) - 高評価押しました!味の保証はしません()明日香ちゃん推しになりそう… (5月2日 0時) (レス) @page11 id: 838d77be55 (このIDを非表示/違反報告)
麗夜(プロフ) - AKuRuSuさん» 高評価ありがとうございます(笑)この高評価、ばかうまいです! (2021年6月12日 20時) (レス) id: da3d507f78 (このIDを非表示/違反報告)
AKuRuSu(プロフ) - 高評価です!美味しくいただいてくださいね。 (2021年6月11日 21時) (レス) id: ce85f22cc6 (このIDを非表示/違反報告)
ちゃちゃねこ(プロフ) - よかったです! (2021年4月4日 0時) (レス) id: 7a16543b0a (このIDを非表示/違反報告)
麗夜(プロフ) - ちゃちゃねこさん» ありがとうございます!めちゃくちゃ美味いです。 (2021年4月3日 21時) (レス) id: da3d507f78 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:麗夜 | 作成日時:2021年2月6日 23時

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