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Noside


《荒覇吐》を起こせるのは、死んだ者が行く地獄。


そして、中でも生前に沢山の人を殺めた者、つまり死者の魂を無数に纏った者。


そのうえでさらに強い怒りを抱いて死んだ人間だけ。


中「……兎に角、蘇った兵士は憎き敵兵、つまりこの国の軍人を施設ごと吹き飛ばした。その爆発で出来たのが」


森「あの擂鉢街、という訳か。」


森はそんな中原の云う噂話に唸った。


中「ああ。だが一人の人間が脳味噌の中に収めるには、《荒覇吐》の力は巨大すぎた。

やがてそいつは理性も人格も吹き飛んで、制御不能の怪物となり、地面ごと自分の体を焼き尽くして蒸発しちまった、って話だ。」


森「成程ねえ。怒れる神の再来か。太宰君、どう思う?」


森は太宰に問う。


太宰はどう思うも何も、と肩をすくめた。


太「そんなこと、ある訳ない。噂は誰かが適当に思いついたホラ話で、映像は偽装だ。」


と、放っから信じていない太宰は全てが作り物だと意見する。


森「偽装か……根拠はあるのかい?」


根拠を求める森に太宰は、もし偽装じゃなかったら、僕達は終わりだから、とあっさり云ってのける。


森はそんな太宰の言葉に、慎重な顔つきのまま考えながら口を開く。


森「だが……映像が残っている。最高警備の金庫室も、炎で焼き尽くされていた。」


太「僕達の知らない異能が使われたんだ。そしてもしそうなら、犯人の狙いは明白だ。……森さんが先代を暗殺したと皆に信じさせ、マフィアを潰すため。」


あぁ、でもと言葉を続ける太宰。


太「Aの異能力なら出来ないこともないだろうね。…けどAはこちら側で、それをやる意味が無い。」


と、隣にいる守矢の事も可能性として考えたが、それはないかと直ぐに結論が出る。


何故なら彼女はそんな事をしなくても、その異能力で一瞬にしてマフィアを滅ぼせるから。


それ程強い異能力をもつのが彼女である。


森はそんな太宰にやれやれと疲れた顔で首を振った。


森はチラッと太宰の隣にいる先程から黙っている少女を見る。


森「人を殺さば穴二つ、という訳か。太宰君、Aちゃん、君らに指令を出す。」


その言葉に太宰は反応したが、その隣の守矢は反応を見せない。


森と太宰は先程から黙っている彼女に疑問を持ったが、森は話を続けた。


森「今の映像と同じことを先代派の前でやられる前に、犯人を見つけること。いいね?」


と、森は目の前にいるふたりに問うた。

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作品ジャンル:アニメ
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かないろろ(プロフ) - 高評価押しました!味の保証はしません()明日香ちゃん推しになりそう… (5月2日 0時) (レス) @page11 id: 838d77be55 (このIDを非表示/違反報告)
麗夜(プロフ) - AKuRuSuさん» 高評価ありがとうございます(笑)この高評価、ばかうまいです! (2021年6月12日 20時) (レス) id: da3d507f78 (このIDを非表示/違反報告)
AKuRuSu(プロフ) - 高評価です!美味しくいただいてくださいね。 (2021年6月11日 21時) (レス) id: ce85f22cc6 (このIDを非表示/違反報告)
ちゃちゃねこ(プロフ) - よかったです! (2021年4月4日 0時) (レス) id: 7a16543b0a (このIDを非表示/違反報告)
麗夜(プロフ) - ちゃちゃねこさん» ありがとうございます!めちゃくちゃ美味いです。 (2021年4月3日 21時) (レス) id: da3d507f78 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:麗夜 | 作成日時:2021年2月6日 23時

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