夜長村 ページ2
「南南西〜!南南西〜!!」
「わかった!わかったってば!!」
鎹鴉に向かって炭治郎は叫んだ。例のごとく大きな声で叫びつつける鎹鴉に急かされ、足を進める。
鎹鴉曰く、鬼がこの先の村で立て続けに出続けているらしい。
被害者をすこしでも減らさなければと逸る気持ちを落ち着かせながら、まっすぐ目的地まで進んでいく。
そんな時、ふと近くの小屋で作業をしていた奥様方の会話が耳に入る。
「聞いたかい?向こうの村でまた鬼が出たらしいよ。」
「またかい?最近多いねぇ。」
「まあ、夜長村だからねえ。」
その会話から、炭治郎はすぐにその村こそが自分の目的地であると悟った。
行くなら、情報は少しでも多いほうがいい。
「あの!」
炭治郎は思い切って話を聞くことにした。
すると、彼女たちは快く村について語ってくれた。
曰く、その村は四方を高い山に囲まれた村で、いつも雲で覆われているらしい。
晴れることが少なく、常に薄暗いその村は夜長村と呼ばれているようだった。
そしてその特性上、鬼がよく出る村としてこの辺では有名らしい。
それを聞いて炭治郎は思わず背筋を伸ばした。
(鬼がたくさん出る村か。気を引き締めないと!)
「ありがとうございました!」
「いえいえ。気をつけて行くんだよ。」
「はい!」
元気よく礼を言った好青年、炭治郎に対して奥様方はにこやかに手を振った。
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フジッピー(プロフ) - かなとさん» すみません。言われるまで気が付きませんでした。ありがとうございます。 (2019年9月19日 0時) (レス) id: 7e2904e8b4 (このIDを非表示/違反報告)
かなと - オリジナルフラグをお外し下さい。違反だという意識はないんですか? (2019年9月18日 12時) (レス) id: bb9d67c977 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:フジッピー | 作成日時:2019年9月18日 12時