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二人で揃って会社を出る。
こんな風に並んで歩くのも仕事以外はやめなくちゃ。今日が終わったらきちんと線を引こう。
櫻井くんにも悪いし、何より私の気持ちが溢れて
しまう。絶対に彼を困らせたくない。
年上なんだから、しっかりしないと。
「佐藤さん、どこに連れて行ってくれるんですか？すっごい楽しみなんですけど」
にっこにこの笑顔で聞いてくる。
なんか尻尾が見えるなぁ(笑)
「ふふふ。今日はちょっといいところ。
なんでも美味しいの」
いつもより早い時間の電車は立っていても
ぶつからない程度の混み具合。
ラッシュ時とは違うのに、それでも櫻井くんは
周りから護るように立っていてくれる。
意識すると顔が見れない。
いつも通りに、いつも通りにと
そっと深呼吸してみる。
「次で降りるから」
改札を抜けて大通りへ。
そこから外れて細い路地へと入り込む。
しばらく歩いて看板も出ていない木の扉の前で
止まる。
「ここよ」
「えっ！ここお店なんですか？」
「そう。看板出てないから普通はお店だなんて
気づかないよね。さ、行きましょ。こんばんはー」
さほど大きくないお店はご夫婦二人で営んでいる。
ここにはいつも一人でそっと楽しんでいる私の
秘密の隠れ家。そこに初めて人を連れてきた。
それも櫻井くんを。
キョロキョロと興味津々で店内を見回す。
「すごくいい雰囲気のお店ですね」
「ありがと。さあ、何にする？お腹空いたー」
「佐藤さんのおすすめ食べたいです」
「そう？じゃ私に任せてもらっていい？」
「お願いします」
適当に料理と飲み物を注文。
飲み物が先に届いて乾杯する。
「「お疲れさまー！」」
勢いよく飲み始めた。
「くぅー、体に染み渡る！」
美味しそうに飲むなぁ。見てて嬉しくなる。
たわいのない話をしていると料理ご運ばれてきた。
「うわっすげー美味そう！いただきます！」
なんだかデートみたい。
本当にデートだったらいいのにな。
でも櫻井くんにはこんな仕事一筋の年上より、
もっとかわいい子が似合う。
なにより好きな子いるんだし。
ぼんやりとそんなことを思いながら
櫻井くんを眺めていた。
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はる(プロフ) - みかさん» コメントありがとうございます\(//Д//)/頑張って続きを書きますのでもう少しお待ちください (2019年10月25日 7時) (
レス) id: bdca614633 (このIDを非表示/違反報告)
みか - 続きが気になりますが、読めません(*´ω｀*) (2019年10月25日 7時) (レス) id: de36f391e3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はる | 作成日時：2016年10月11日 0時
