【SUPER LOVERS】俺は独りでいい

episode.9 ページ10

〜貴方side〜
春子との話が終わり、リビングに行くと、すでにレンはご飯を食べていた。





その横には俺の分もきちん用意されてあった。







「お！ルイ、話は終わったか？」

「はい、終わりました」

「そうか！なら、冷める前に早く食え！」

「はい」((ﾆｺｯ









誘われ、レンの隣の席に腰を降ろす。








フォークを持ち、ハンバーグを一口食べる。






「お、美味しい・・・」

「だろ！」((ﾆｶｯ







それから俺は、黙々と食べ続け、レンと同じタイミングで完食した。





すると、何やら晴がスプーンを持ってレンの口へと運んできた。







「ほら、レン、あ〜ん」






レンは何も言わず、それを食べ、ほっぺたを抑えながら「甘い」と呟き、笑っていた。







俺に足りないのは、子供らしさなんだろう・・・







考えすぎて、子供らしい態度も反応もできていないのか？









「ルイも食べるか？」

「いいんですか？！」((ﾆｶｯ

「おう！ほら、あ〜ん」

「あ〜ん！」





食べた瞬間、口へと広がるブルーベリーの甘さと酸味。







「ロブからブルーベリーいっぱい貰ったからさ！ジャムにしてみたんだ！」

「そうなんですか！とても美味しいです！」

「だろ！明日の朝はパンケーキ焼いてやるよ！それとメイプルシロップ付けて！
それとも、別のにする？」

「僕は、パンケーキがいいです！」

「そうかそうか！レンは？」

「・・それでいい」







俯きながら頬を染めるレン。






「了解！」





俺にはできない反応をレンはする。







やっぱり、俺は中途半端な人間だ。









〜レンside〜
本当に、あの晴とかいう奴はなんなんだ






俺の事を追いかけ回しては、風呂に入れたり、抱き抱えたり、





今までに関わったことのない人間で、俺は少し戸惑っていた。






夜になり、犬達のいるガレージへと向かった。



「ルイ・・・」

「やぁ、レン」





そこには、犬を眺めるルイがいた。






「今日は、やけに疲れた顔をしているな」

「そんな事はないよ
晴さんが来て、少し賑やかになったなと思ってね」






俺は、ルイの事が分からない。





いつも何を考えているのか、俺には全然分からない






「ルイも一緒に寝るのか？」

「いいや、僕は木の上で寝るよ」

「落ちるぞ」

「落ちたら落ちた時だよ」((ﾆｺｯ




そう言って外に出ていくルイ。




俺は、その後ろ姿をただ、見つめ続けた。

episode.10→←episode.8

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す