episode.8 ページ9
家につき、晴とレンは一緒に風呂へと入っていった。
俺はと言うと、春子に部屋へと呼び出された。
「春子さん、何か御用ですか?」((ニコッ
「私にその笑顔は通用しないぞルイ」
「何の話でしょうか?」
春子は、ため息をつきながら俺と向き合う。
「ルイ、お前はそれで楽しいか?」
どういう意味だ
「笑っていれば、大人は自分を見てくれる何て子供の様な考えを持っているだろう」
「・・・?」
首を傾げ、ひたすら分からないフリをする
少し前から春子が気づいていることは、薄々感ずいてはいた。
でも、まだ8歳の子供にそれを問い詰めるのか?
「僕はただ・・・春子さん達に笑っててほしくて・・・」
下を向き俯く
「私を見ろ!!」
机が大きな音をたてる
ビクリと体を震わせ、春子の方を見る。
「本当のお前は何処にいる」
真剣で真っ直ぐな目
その目が俺の姿をハッキリと捉える。
春子からは逃げられない。
この3ヶ月で観察してきたんだ。
それくらい分かる。
「それは、もう僕にも分からなくなってしまいました」((ニコッ
交差する互いの視線。
今、僕は笑えているだろうか
「そうか・・・怖がらせて悪かったな」
「いえ、大丈夫です」
僕へと近づいてくる春子。
そして、長く細い腕が俺の体を包み込む。
人に抱きしめられたのは始めてだ。
〜春子side〜
ルイが、いつも私達に本当の自分を見せていないのは、関わってすぐに分かった。
ただ、それを聞くべきなのか私は凄く悩んでいた。
晴が来たことで少しは変わるかと思ったが、レンを探し、森から帰って来ると何処が寂しげな目で2人を見ていることに気づいた。
呼び出し、少し乱暴に聞き出そうとした。
だが、
「それは、もう僕にも分からなくなってしまいました」((ニコッ
そう言ったルイの目からは、先程まであった光はなく、ただ何処か違う所を見ているようで
『これ以上踏み込んでくるな』
そう言われているようで、
私は話を終わらせ、今にも壊れてしまいそうな小さな体をそっと抱きしめた。
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大花-おうか- - 設定が私好みです。一気に読んでしまいました。続き待っていますね。 (2020年9月24日 18時) (レス) id: 2b8f646ef7 (このIDを非表示/違反報告)
ユピノン(プロフ) - 無黎-Mukuro-さん» 教えて頂きありがとうございました! (2018年4月1日 19時) (レス) id: 43edebc781 (このIDを非表示/違反報告)
無黎-Mukuro-(プロフ) - 突然失礼します。一番最初のepisode6の犬の名前、クォークとレプトンですよ (2018年4月1日 12時) (レス) id: 8353a21b69 (このIDを非表示/違反報告)
ユピノン(プロフ) - ロゼさん» 私もアニメからハマったんですよ!凄く面白いアニメですよね!!更新、全力で頑張らせて頂きます! (2018年1月15日 23時) (レス) id: 43edebc781 (このIDを非表示/違反報告)
ユピノン(プロフ) - Sakuraさん» 夜も眠れない程楽しみにして下さっているんですね!うわぁー!!嬉しいです!!(´>∀<`)この二人の今後の展開にも、是非期待して頂けると嬉しいです! (2018年1月15日 23時) (レス) id: 43edebc781 (このIDを非表示/違反報告)
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