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episode.39 ページ40

晴って、レンの前だとこんな風に笑うんだ・・・







そんな事を思いながら、晴に服を手渡した。









「レン、今なん時だ?」

「2時半だ」

「こんな時間まで起きてて大丈夫なのか?」

「問題ない。俺のことはイイから、早く着替えてお前は寝てろ。」

「はいはい」









晴は着替えを終え、もう一度ベッドへ横になる。









俺は、仰向けに寝る晴のおデコに濡れたタオルをのせ、床に脱ぎ捨てられた服を拾う。









「何かあったら声をかけろ」









それだけを言って晴に背中を向けた時・・・









「レン、ごめん。俺が寝るまで、手握っててくれないか?」









風邪を引けば人間は誰だって弱くなる。









いや。

もしかしたら、レンだと から甘えているんだろうか・・・









そう思うと俺の脳裏には、"罪悪感"の二文字が浮かびあがった。









でも、何故だろうか。









その感情とは反対に晴に頼られ、甘えて貰えている事が嬉しいと感じてしまう自分がいる。









俺は何処まで卑怯なんだ・・・









「分かった」








ベッドから出されている晴の手を握る。









その手は温かく、冷たい俺の手に晴の体温が伝わってくる。









「ありがとな・・・レン」









それから時期に、晴は静かに寝息をたて始め、俺は布団をかけ直した後、そっと部屋を出た。









リビングに戻ると春子が珍しくソファーで寝ている姿があった。









「春子さん、こんな所で寝たら風邪引きますよ?」

「っあぁ・・・ルイか・・・」









寝ぼけているのか、目を擦りながら俺の顔をじっと覗き込む春子。









「あの・・・なんでしょう?」

「いや、なんでもない
晴の面倒をみていたんだろ?」

「あ・・・まぁ・・・」









ソファーから立ち上がる春子と春子を見上げる俺。









静まるリビング。









先に口を開いた春子は、俺の頭の腕に手を乗せワシャワシャと頭を撫でてきた。









「今日はご苦労さま
お前も早く自分の部屋で寝ろよ」









立ち去る春子の背中を見ながら、俺は自分の頭に手を乗せた。









「初めて頭を撫でられた・・・」









嬉しさと恥ずかしさで、俺の顔に熱が帯びたのを言うまでもない。

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設定タグ:男主 , SUPERLOVERS , 晴、零、亜樹、蒔麻   
作品ジャンル:アニメ
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大花-おうか- - 設定が私好みです。一気に読んでしまいました。続き待っていますね。 (2020年9月24日 18時) (レス) id: 2b8f646ef7 (このIDを非表示/違反報告)
ユピノン(プロフ) - 無黎-Mukuro-さん» 教えて頂きありがとうございました! (2018年4月1日 19時) (レス) id: 43edebc781 (このIDを非表示/違反報告)
無黎-Mukuro-(プロフ) - 突然失礼します。一番最初のepisode6の犬の名前、クォークとレプトンですよ (2018年4月1日 12時) (レス) id: 8353a21b69 (このIDを非表示/違反報告)
ユピノン(プロフ) - ロゼさん» 私もアニメからハマったんですよ!凄く面白いアニメですよね!!更新、全力で頑張らせて頂きます! (2018年1月15日 23時) (レス) id: 43edebc781 (このIDを非表示/違反報告)
ユピノン(プロフ) - Sakuraさん» 夜も眠れない程楽しみにして下さっているんですね!うわぁー!!嬉しいです!!(´>∀<`)この二人の今後の展開にも、是非期待して頂けると嬉しいです! (2018年1月15日 23時) (レス) id: 43edebc781 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ユピノン | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2018年1月7日 20時

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